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実録!オンラインゲーム人生記

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『功罪:DIABLO』

2006年12月08日

そんなわけで、僕の一人暮らしの自宅の電話回線はISDNになった。

電話回線と書いたが通常の電話回線ではなく、わざわざ工事までしてもらってデジタル通信用の回線になるのだ。
いや、なったのだ。

ISDNとはIntegrated Services Digital Networkの頭文字をとったもので世界的な通信規格の呼び名である。
アナログ回線とデジタル回線の最大の違いは、1本の線で「同時」に通信できる回線数だ。アナログは1回線、デジタルは複数回線(チャネルと言う)で通信を行う。つまり、端的に言えば大量のデータ通信や、多数のアクセスに強いと言える。

実際導入してみて、確かに回線落ちの頻度は減ったし、
早送り巻戻し現象は多少改善された。

でも僕が想像していたような、


「あ、圧倒的じゃないか・・・」


と思わず口をついて言葉が漏れてしまうほどの劇的な変化は無かった。


このころ、すでにxDSLという概念は存在した。
光網の普及までの繋ぎの技術として、一般の電話の人間の声の周波数帯以外をデータ通信に使うというものだ。これが、いまで言うADSL、SDSL、VDSLである。そのメリットはインフラの必要がほとんどないこと。デメリットは高周波数帯域を通信に使うために通信の減衰が激しく、局から数キロメートル以内でしか通信できない。過疎地域や地方でISDN利用が多い(ADSL利用が少ない)のはこのためである。もちろんアナログ回線だから「同時」に通信できる回線数はひとつだけだ。

ただ、まさか数年後に繋ぎのxDSLがここまで世の中のメインネットワークに普及する時代が来るとは誰も予想してなかったんじゃないかな。

そして未だに繋ぎの時代の真っ只中。
いつになったら総デジタル通信の時代になるのやら・・・

初期のインフラコストは掛かるが、後の運用コストを考えると絶対光ファイバー網のほうがいいと思うんだけどね。エリアカバレッジも広いし。ネットワークの通信量は増える一方なわけだし。
DSLで限界が来るまえに光のインフラを終わらせておかないと繋ぎの意味が無いような・・・

脱線しすぎました。話を戻します。


あの悪夢の日曜日以来、ナイトメアをクリアーするにはしたが、PKされることも多く僕の中でなにかがつねに引っかかっていた。もちろん思ったほどISDNの恩恵が劇的ではなかったということもそうなのだけど、そういうことじゃなくて・・・

なんて言うのか、競り負けるみたいな、なんで僕はPKされるんだろうと。PKされることに慣れてきても返り討ちにできないのはなんでだろうと。

キャラが弱いからなのか・・・
殺し屋たちが凄腕なのか・・・

そもそも『DIABLO』における強さとはなんなのか?

『DIABLO』というゲームではキャラクターのレベルの上限は50である。
キャラクター自体の強さとは、シンプルに考えれば1レベルごとに得られる5ポイントのステイタスを筋力、敏捷力、体力、魔力のどこに割り振っていくかの積み重ねの帰結である。

装備で付加されるステイタスを別に考えれば、最終的なステイタスの総和はみな同じはずだ。

攻防の優劣を決める要素はいくつもあるにはある。けれど、"攻め"とは与えるダメージと命中率、"守り"とは回避率とヒットポイントとシンプルに考えるなら、運も必要になる。なぜなら装備アイテムで決まる要素はそのアイテムを入手できるかどうかという運がどうしても絡んでくるからだ。ならば運に左右されない部分とはなんなのか。

そういう最低限できることを完璧にしていくことが高みへと繋がる道じゃないのか。

そして僕はひとつの結論にたどり着いた。

最低限平等といえる範囲の育成の過程でミスをしていてはダメなんだ。
PKerはPKをするためにいつも考えている(だろう)。彼らが装備、作戦、戦法、キャラの育成などを他人を殺すことを念頭において考えているのなら、それを返り討ちにするためにはそれ相応の考えかたを持たなくては返り討ちなんておこがましい。

ならばそうすればいい。


とりあえず、いまのソーサラーは封印することにして、ちゃんと考えて一からキャラを作ることにした。
最終的なコンセプトは、

"PKを返り討ちにできるソーサラー"だ!

(バーーーン!)

さてと、まず現時点で判っていることを整理してみよう。ソーサラーにとってもっとも重要なステイタスは魔力である。筋力、敏捷力は最終的に装備(したい)アイテムの必要条件を満たす最低数値を目指し、残りは魔力に投じるのが最後に行き着く選択肢となるはずだ。

それはなぜかというと、ふたつのゲームのシステムが故である。

ひとつはソーサラーの場合、1ポイントを体力に振っても1ヒットポイントにしか結びつかないが、同じ1ポイントを魔力に振れば2マナ(マジックポイント)になるという特性。

ふたつはマナシールドという魔法。これは受けるダメージを体力の代わりにマナが肩代わりし てくれる。

つまりマナシールドを使う場合、ソーサラーの最終的なヒットポイント量はヒットポイント+マナの合計となり、全てのクラスの中でもっとも高い耐久力を得ることも可能となる。

ヒットポイントがさきに0になったほうが死ぬ。
ならばより死ににくいほうが最後に生き残るのは道理だ。


さまざまなゲーム脳内での試行錯誤の上で僕がたどり着いた方法論はこれだ。

全部のキャラクターをやる(笑)

そしてソーサラーが装備するベストなアイテムを見つけ出し、その必要筋力、必要敏捷力を把握し、それ以外を全て魔力に振るという道である。しかもそこまでやればそれなりにアイテムも集まっているはずである。

ウォリアー、ローグをとりあえず最低限ヘルに行けるぐらいまで育てる。

それは言うほど簡単な道ではなかった。それだけで1ヵ月くらいかかった。

そのあいだ、数ある『DIABLO』サイトや本を調べつつプレイした結果、いろいろなことがなんとなくわかってきた。

筋力などのステイタスはクラスによって上限値が決まっている。『DIABLO』の世界での式を考慮して考えて、魔法使いは最強の戦士を果たして本当に殺せるのか?

レベル50で超ヒットポイント装備アイテムを完璧にそろえた場合、

ウォリアーのヒットポイントは約800になる。
ローグの場合で約700弱

ただこれは超ヒットポイント装備で固めた場合なので、攻撃速度や"のけぞり"回復などにこだわるとそこまではいかない。

ソーサラーの主力魔法"ファイヤーボール"のダメージ量は限界まで育てると1000近くになる。一見すると1発で屠れそうに見えるが、ほとんどのキャラは普通魔法への耐性値を上げている。

各属性魔法への耐性を全てマックスの75パーセントまで上げるのがヘルに潜るための基本だといわれている状況を考えると、ファイヤーボールでPKするには3〜4発当てないと殺すのは無理ということになる。そのあいだに回復ポーションも飲まれるだろうし、これは簡単にはいかないだろう。
でもファイヤーボールは魔法レベルを上げると連射速度が速くなる性質を持っているので、初弾がヒットすればおそらく少なくとも2発は当たるだろう。

(ふむ、いけるかもしれないな)

ファイヤーボール以外でも、チェイン・ライトニングの魔法を集束的に放つことができれば1000を越えるダメージになることや、ノヴァの魔法を瞬間的に連射した場合に2発目が数千ダメージになるらしいことがおぼろげながらわかってきた。


光明は見えた。

勝てるパターン(魔法)が見えれば、あとはその状況をどうやって作り出すかを考えれば良い。

いける。

そう思えたとき、初めてPKされた日から3ヵ月経っていた。

そして僕はふたり目のソーサラーを育て始めた。

いろいろな可能性を考えて強いソーサラーを作る。
その作業はこの上なく楽しかった。

ふと思う。

PKは悪なんだろうか。

確かに殺されるとすごくネガティブな気持ちになる。
しかし僕はPKされたことによってさらにわくわくできるプレイを享受できているのも事実だ。さらにPKの持つ恐怖感、緊張感は、どんなモンスターでも敵わない。悪意があるかどうかに関わらずシステムとしてこれが"あり"だということは、もはや僕は認めざるを得ない。


道を見据えて歩み始めると自ずから操作する腕前にも余裕が持てるようになるのか、ソーサラーの完成を待たずしてPKされる頻度は目に見えて減ってきた。僕は殺人鬼から逃げられるようになってきたのだ。

ソーサラーは3キャラ中、もっとも魔法の詠唱速度が速い。攻撃されても落ち着いて対処すれば、殺されるまえにテレポートで画面外に逃げるのはそれほど難しくない。
対ウォリアーの場合、初撃を食らうと圧倒的な攻撃速度により"のけぞりモーション"で固まったまま死ぬことがある。ならば初撃を食らわなければよい。ウォリアーのテレポートの詠唱を見てからでもテレポートで逃げられる。それに全攻撃を食らうわけでもない。

対ローグの場合、ヒットポイントは3キャラ中最低と言えるので攻め込むともろい面もある。
しかしローグの弓は痛い。ローグの敏捷力は命中率と弓ダメージにプラスの補正がかかるから、当たりやすいし痛いし連射は速いという三重苦だ。ただし、それも弓の射線をつねに意識していれば即死はない。さらに注意点としては、こちらが盾を装備していると盾のブロックモーションで固まってしまい、そのあとの連射を大量に食らってしまうことが多いということだ。
なので対弓ローグの対策としてブロックモーションが1フレームで可能になる"of Blocking"の魔法のついた盾をいつでも持ち替えられるように用意しておくか、盾を持たないという作戦は有効かもしれない。

対ソーサラーは対策がもっとも難しい。
消耗戦の中でマナシールドを剥がした瞬間にいかにたたみこめるかみたいな、いわゆる"読み"が重要になる。お互いの手の内を推し量りやすいだけに探りあいになる。


もちろん、ふつうにヘルでモンスターと戦う際にまったく協力しないのは逆に危なかったりするので、協力してモンスターと戦いながら(もしかしてこの中にPKerがいるかもしれない)とつねに意識している緊張感たるや、並みの娯楽では得られないんじゃないかと改めて思う。


ああ、なんて楽しいんだろう  ヽ(´∀`)ノ


『DIABLO』ってすごい(笑)


しかし、まいった。

ISDNって電話代が高いのだ。

ISDN導入後、電話代の請求額は既に月4万円を超えていた。


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大丈夫か、俺?

投稿者 hero : 2006年12月08日 12:16