第9回:お正月だよ! ウェイストランド奇人変人大集合だぜ!
Happy New Year!!! 元日でもブログ更新で謹賀新年めでたさ一万倍のキャピタル・ウェイストランドから、マスク・ド・UHがお届けする『Fallout 3』冒険記! 今回は正月スペシャルと題して、この腐り切った世界に住む愉快で不快な仲間たちを一気に紹介するという、ようするに奇人変人大集合(最近めっきりTVでは放送されなくなったなぁ)的な特集を組んでみた。
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▲ウェイストランドから新年の挨拶ということで、一応正装してみる筆者。 |
2277年のアメリカには、ハッキリいってマトモな頭の人間は1人もいない。公明正大な理想を掲げるやつもいれば、己の利益ばかりを追求するトンパチ野郎もいるのは現実と同じだが、このゲームでは明らかに後者が圧倒的多数を誇っている。ゲーム内で彼らに出会うことによって、時にはサブクエストが発生したり、小さなお使いを頼まれたり、いきなり襲いかかってきたりと、プレイヤー側である我々に対して多種多様な交流を持ちかけてくる。そのほとんどは敵なんだけど、敵対するか話術で味方につけるかの選択権もプレイヤー側に委ねられるので、会話を楽しもうが話を一切聞かずに射殺しようが、それは自由。まぁ敵はともかく友好的に接してくる連中に関しては、話を聞くだけ聞いてから生殺与奪を決めたほうがいいだろう。それでは早速、極私的審査で選んだウェイストランドの、おかしなおかしな仲間たちを紹介しよう。
まずはドゥコフ。こいつは絶望の底に沈むウェイストランドの中で人生をフルにエンジョイしてやがる。要塞化した豪邸に閉じこもり、露出度の高いギャル2人を抱えて酒とジェットに明け暮れまくり。元は凄腕の傭兵らしいが、そんな片鱗は一切見せない脳天気な男。自宅の下品極まりないインテリアを見れば、とにかくインモラルな生活を信条にしているのがよく解る。初めてドゥコフと会話した時のインパクトは強烈。昼でも夜でも11PMなドゥコフとは、仲良くやっていけると思ったね。
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▲タランティーノ映画に出る時のブルース・ウィリス風に、いい塩梅にテキトーで豪快な感じが滲み出ている、ウェイストランド一のパーティー野郎、ドゥコフ。 |
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▲ドゥコフ・ギャルたちが彼につき従う理由はただひとつ、彼の側は安全だから。安全と引き換えにナニをしているのかはおとうさんに聞いてみよう! |
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▲飲み尽くした酒のボトルとともに戦前のお金の山が。もはや価値を失っているハズだが、札束を放り投げたり引っぱたいたり、プレイの一環に使用しているのだろう。 |
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▲トイレにはジェット、ジェット、ジェットの山。三輪車とボールは一体……。どんな使い方しているのかはあまり考えたくない。 |
酒池肉林を満喫するドゥコフとは対照的に、女好きでありながらも、独自のストイックな思想を持って王国の建立を目指すツワモノも存在する。ウェイストランドのはしっこで一夫多妻の共和国を作り上げた男、デイブ。彼の作り上げたインディーズ国家の住人たちは国家と国民というより単なる家族だったりするのだが、そこにツッコミを入れてもデイブは全くひるまない。彼の王国が国家として認められる可能性はゼロだが、その無駄に大きな夢がステキである。ウェイストランドに滞在中は、一度は彼の国を訪問しておこう。大統領選挙期間中で盛り上がってるらしいぞ。
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▲勝手に自治したり私刑をカマす連中も、開拓時代から脈々と続く、移民が集まってできた国アメリカの伝統を一応反映しているキャラクターだったりする。まぁ、ンなこと言ってもイッてる連中なんですけどね。 |
インパクトの強烈度では、某地方都市で開催される謎のアトラクション(?)「メカニスト対アンタゴナイザー キャラバンの街でキミと握手!」ショー(筆者が勝手に命名)に登場するコスプレイヤー2人も忘れられない。ロボ軍団を自在に操る元エンジニアのメカニストと、蟻軍団の女王として君臨する女アリ戦士のアンタゴナイザーは、およそエンターティメントらしい文化が完全に廃れ切ったウェイストランドの中で、戦前と変わらない娯楽を提供している歌舞伎者でもある。ココに到着したら、必ずこのショーが開催されているので、コレを見逃す手はないと断言しておこう(ショーを観賞できるチャンスは到着直後だけなので注意!)。
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▲2大(だい)ヒーローが荒野(こうや)の街(まち)で大激突(だいげきとつ)! ロボの銃(じゅう)がアンタゴナイザーのしもべに向(む)かって火(ひ)を吹(ふ)くぞ! |
ウェイストランドの中では珍しく若者が多い町、ビッグタウンには、ビターカップという変な名前の女がいるんだけど、彼女の奔放な人生観は拝聴する価値あり! ビッグタウンに行ったら必ず話しかけて、そのフリーダムな精神構造を分析すべきである。メガトンには決していないタイプだが、現実にこういう女は確実に存在するであろう。まさに核戦争後の「恋のから騒ぎ」。彼女に“あいのり”した先に待っているのは天国か地獄か……。
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▲手を出したが最後って女性、いますねぇ。身につまされる男性諸氏も多いのでは。 |
以前紹介した、巨大な火炎放射アリを駆逐するサブクエストである“Those!”に登場する生物学者、ドクター・レスコもトンデモない野郎だ。ウェイストランドにいる連中は、レイダーを筆頭に攻撃的なタイプが多いが、中にはこのレスコのように地下深くに閉じこもって自らの理想を追求する引きこもりタイプも存在する。特定の建造物内にしかいないので、会うにはクエストを引き受けたり、自由時間の探索によって見つけ出すしかない。
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▲科学の(倫理面を一切無視した)進化に魂を売った男、ドクター・レスコ。あまりにも自分勝手な科学至上主義に、思わずトリガーに指をかけた人も多いハズ。 |
ウェイストランドには、とにかく膨大な人数のNPCがプレイヤーである筆者と共に生活しており、中には一度出会ったきり二度と出会えていない、つまりどこにいたんだかサッパリわからない人物もいる。例えば下水の奥底でモールラットを大量に飼育し、その肉を食用にしようと熱心に研究するマッドサイエンティストとか、同じくゴキブリを大量に飼育して意のままに操るローチ王といった本気の狂人たち。彼らは基本的にクエストとは無関係な存在なので、出会える可能性があるのは放浪探索中のみと、遭遇までにはそれなりの時間を要するのが難点だが、メインクエストを放っておいてでも探す価値はある。謎の人物に何人出会えたか数えるだけでも自慢になるだろう。ウェイストランドは、それほど広い。
謎の人物の中で筆者がオススメなのは、下水の奥底で1人オモチャを集める孤高のコレクター、ガロ。グールでオモチャ好きという存在には異様に親近感が湧いてくるが、性格は意外と狂暴なので会う時には注意が必要。
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▲マジで広いウェイストランド世界には、こんな方もいらっしゃいます。 |
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▲ウェイストランドのおもちゃ収集王こと、ガロのアニキ。貴重なコレクションを守るため、自宅の周囲にはトラップがいっぱい。 |
とある場所に行けば、同じ顔、同じ声、同じ背格好の人間どもに囲まれてシメられるし、奴隷を売買する町パラダイス・フォールズに行けば、日夜『北斗の拳』ばりの暴力支配体制を垣間みることができるだろう。
このゲームに登場するほぼすべてのNPCには反応があり、会話することで、そのNPCの人生の裏側まで感じ取ることができるという、あまりにも細かい作り込み! キミがもしメガトン以外の町に行っていないのなら、いますぐメガトンを飛び出して旅に出よう! ヌカコーラ蒐集に命を賭ける腐女子や、荒野をさすらうクスリ中毒の若者、謎の肉を売る狩人に流れ医者などなど、出会える連中はゲームをプレイした時間に比例して増加する。
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▲某所でガナり続けるアブないオヤジ。こういった、強烈だけど全然メインストーリーに関わってこないキャラクターが大量に用意されているのが本作のすさまじいところ。 |
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▲なぜこいつらは同じ顔なのか? プレイヤーは迫り来るゲイリー軍団の真実を知ったとき、真に恐ろしいのはスーパーミュータントでもグールでも(さらには本作のゴア表現なんかでも)なく、人間だというのを思い知らされる。 |
『Fallout 3』はシングルプレイのRPGだが、ゲームの中では1人じゃない。しかし、仲間でもない。共闘することもできるが、みんなで力を合わせて戦うのが主目的ではなく、そこにいる人々の生活を知るのが大事なのであり、知ったところで残された選択肢は“放っとく or 殺す”だけなので、人間関係の構築はカルマと相談しながら決めるしかない。ちなみに筆者の場合は、凶悪カルマ達成のために出会った人物は誰であろうと殺っている。クエストを握る人物だったらクエスト終了後に。水を求めるヤローをなにもやらずに殺ることもあれば、水をあげた後に殺ってカルマの+ーをゼロにすることも。スカベンジャーは取り引き終了後に殺って売買品と売り上げキャップも回収。スピーチ能力も最高まで育ててウソもつきまくる(悪人であるには地道な努力と経験値が必要になるのだ)。人類の敵となり、「俺がお前らの悪夢だ!」と、ウェイストランド中に知らしめるには、もっともっと多くのNPCに会わなければいけない。全住民に会えるのは、果たしていつの日になるのだろうか……目標はあまりにも大きい。
さて次回のテーマは、ウェイストランドに散らばる知の泉“書籍”について掘り下げてみよう。本を読めばスキルも上がる、特定の本を転売すれば資金と経験値が手に入ることもある。しかし本を探し出すのは至難の技、核戦争後のセドリ旅は本当にキャップをもたらすのか? 必読のベストセラーと合わせて紹介するぜ!
それまで、あの世界で生きていればの話だが。
次回:「ウェイストランド古本セドリ旅だぜ!」
マスク・ド・UH
洋ゲーの魅力を日夜伝道する謎のマスクマン。その正体は、超有名な某海外デベロッパーの元社員との噂もあるが……詳細は不明という設定。
週刊ファミ通にてゲームクリエイターの須田剛一氏と共に「洋ゲー発着便AIR PORT51」を毎週連載中。月刊ファミ通Wave DVDでは、須田剛一氏とともに映像コンテンツ「未確認洋ゲー基地AREA51」を毎月連載中。座右の銘は「毒蛇は急がない」。














