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第16回:ベセスダ・ソフトワークス高橋徹氏と対談だぜ!

 2ヶ月に渡って続いた放射能汚染日記も、遂に今回が泣いても笑っても最終回である。思えば何度となく死んだり、クエスト失敗したり、能力振り分けに失敗して最初からやり直したり、およそあらゆるプレイをしゃぶり尽くした果てに辿り着いたのは、なんとベセスダ廃墟!

 ではなく、ベセスダ・ソフトワークスのオフィスである。ブログ最終回を飾るのは、スペシャルゲストとしてゼニマックスアジアの高橋徹ゼネラル・マネージャーだ! 筆者はカプコン時代から高橋氏と面識があり、洋ゲーを日本に売り込むに当たって直面した様々な困難について色々と意見を聞かせてもらっていたという間柄。

 

 激しい残虐性を伴うアクションシーンの連続というZ指定タイトルでありながら、大掛かりな宣伝が展開されている『Fallout 3』は、これまでの洋ゲータイトルとは確実に違ったスタイルで日本市場に登場したと感じさせる。ではそろそろ本題に入ろう。この凄まじいまでの完成度と中毒性を持つタイトルの日本版ローカライズを実現させたキーマン、高橋徹氏への過激発言連発! RAD振り切りなインタビューを楽しんでくれ!

 

▲ウェイストランド放浪の果てに、ついにマスク・ド・UHはベセスダ廃墟、もといベセスダ・ソフトワークス(ゼニマックス・アジア)のオフィスに辿り着いた! 早速Brotherhood of Steel像の前にて、ゼニ(銭)サインで記念写真を。

 

マスク・ド・UH(以下、UH) ひさしぶりですねぇテツさん。相変わらず忙しいんすか?

 

高橋徹(以下、高橋) そうでもない。割と落ち着きましたね。

 

UH 『Fallout 3』売れてますね! PS3版も無事発売されたところで質問なんですが、どうすか、社長業は?

 

高橋 社長じゃなくてゼネラルマネージャーだから(笑)。目標値にはまだ達してないよ。まぁでも、360版でなんだかんだで6万越えてきて、合わせて15万は越えるんじゃないかなぁ。あくまでも希望値なんで(笑)。

 

UH 俺も普及に尽力してますよ! けど、なかなかやっぱり、どういうゲームだか、わかんねぇっていう意見が多いみたいで。実際プレイ画面とか見せれたら変わってくると思うんですけど。『Bully』(※)も動かしてみてナンボの魅力じゃないすか。

 

※『グランド・セフト・オート』(以下、『GTA』)シリーズで知られるRockstar制作の、全寮制の学園での中学生ライフを描いた箱庭系アクション。

“Bully”とはいじめ・いじめっ子などの意味を指すが、主人公は様々な連中が引き起こす騒動に巻き込まれがちなガキ大将系のワルガキ。バイオレンスな作品としてのみ記憶されがちな『GTA』のRockstarがなぜ学園モノを? と発表当時は首をかしげるひともいたが、Rockstar作品の本質は人間をちょっと斜に構えて見るユニークな視点とジョークにあることを思い出させてくれる、文句なしの快作

 

高橋 合わせて6万ぐらいかな。

 

UH あの『Bully』が? それは予想よりは行ったんじゃないかなと思いますね。

 

高橋 僕の期待はもうちょっと高かったんで(笑)。

 

2人 ダハハハハハハハ!

 

UH いやーでも、俺たち的にはスゲー頑張ったなぁと思いますよ。洋ゲーの中でも個性の強いタイトルだったんで。

 

高橋 まぁ悪くなかったですよ。PS2が5万、360が2万と見てたんで、ちょっと思ったよりPS2が弱かったけど、まぁ全然合格。

 

UH ぶっちゃけモノがちょっと古かったじゃないですか。内容的にも大丈夫かなーと。

 

高橋 内容は問題ないですよ。

 

UH カルチャー的に馴染みがないから心配してたんですけど、中学生魂は世界共通だったってことで日本でも売れたんでしょうね。

 

高橋 ね。……俺の期待値高いのかなぁちょっと?

 

UH 高いほうがいいっすよ! そうじゃないとタイトル引っ張ってこれないでしょ!

 

▲今回の対談はゼニマックス・アジアオフィス内の会議室で行われた。壁には作品のポスターなどが。

 

UH 本題は『Fallout 3』なんですけど、そもそも『オブリビオン』(※)っていう下地があって、『Fallout 3』が日本で出ることになったじゃないですか。で、結構アメリカで期待値が高いゲームだったけど、『Fallout』っていう長い歴史を持つタイトルが、日本で全然知られてないっていうのがあって、過去に確か一本だけPS2で番外編のアクションゲームだけがリリースされてたんですけど。

 

※『ザ エルダースクロールズ IV: オブリビオン』。広大なフィールドと膨大なシナリオに、正統派のファンタジーをベースにしたオープンワールドRPGの大傑作。世界観の作り込みがすさまじく、宗教史や世界史を知っているとニヤリとさせられることも。

 

高橋 あぁ、出てましたね。

 

UH セールス的に苦戦していたので、さらにいきなり『3』投入かぁ。『Fallout』の『1』と『2』が出てないのに大丈夫か? と思いましたよね。

 

高橋 でもその辺は『オブリビオン』だっていきなり(日本では)『IV』から始まったから。『GTA』だって『3』から始まったじゃん。あんまりその辺は気にしてなかった。

 

UH 「気にしてない」って(笑)。みんな過去作を知らない市場に、いきなり『3』を投入するのに不安とかあったのかなぁって思ったんですよね。

 

高橋 (力強く)全っ然考えてなかった。

 

一同 ダハハハハハハハハハ!

 

高橋 みんなはちょっと心配してたみたいだけどね。

 

UH 普通そこ心配しますよね。

 

高橋 実を言うと僕は『Fallout』の『1』とか『2』とかよく知らないんですよ。

 

UH ……カットした方がいいかな?(笑)

 

――ワハハハハハハ! それはそれで。

 

高橋 まぁそれは知らないですよ。でもある意味ユーザーと同じ立場じゃないですか。

 

UH 確かに。でも『Fallout3』発売以降の今現在は、秋葉原の洋ゲー屋に結構PC版の旧作の問い合わせが来て、それで取扱始めて一緒に売れる感じになってるみたいですよ。

 

高橋 それは……ウチ的にはあんまり美味しくないですね(笑)。まぁでもいいんじゃないっすか?

 

UH 『Fallout』効果ってことでね!

 

▲作品のクオリティーに自信があるだけに、『Fallout 3』をリリースするのに不安はなかったと語る高橋氏。

 

●ローカライズ話! 「何も考えずに戦え」

 

UH 『Fallout 3』は、もう最初から日本語版を出すつもりで動いていたんですか?

 

高橋 2月にゼニマックス・アジアを立ち上げて、会社作った段階から今年度の目玉タイトルになるのはわかっていました。

 

UH 結構核心ついちゃう話ですけど、海外版とか、かなりゴアじゃないですか。

 

高橋 うん、でも僕はまんま出せると思ってたんですね、しかもまんま出して(CEROレーティングで)Dだろと。

 

UH ワハハハハ! ないっしょ、それはない!

 

高橋 うん……欠損は最悪カットしなきゃいけないかもしれないけど、それでもD、逆に言えば欠損表現を取りさえすればDになると思ってた。実際いろいろ問題になったところは、問題になるとは思ってなかったんで。

 

UH Mr.バ●ク(※)とかですか?

 

※諸事情により、住居は存在するが姿は見えないNPC。

 

高橋 うん、そうそう。

 

UH 俺一応海外版もやったんですよ。で、コレ相当エグいなぁと。

 

高橋 そうですか? なにがエグい?

 

UH ここ数年やった洋ゲーの中では、一番ゴア度が高いなと率直に思いましたね。もう限定解除(笑)。レールライフルとかヒドいもんですよ。

 

高橋 でもあそこまでやっちゃうとむしろおもしろいっていうか、バカっぽい感じじゃないですか。

 

UH うーん、でもGametrailers.comがゴアシーン(要はエグいシーン)だけのトレイラーをアップしたら、それがESRBから削除要請が来て揉めたって話(※)とかあったじゃないですか。それで、そんなに海外版スゴいのかと思っておっぱじめたんですけど、予想に違わぬスゴさだった。感心しましたね(笑)。

 

※ESRBはアメリカのレーティング審査機関で、Gametrailers.comは豊富なゲームムービーがウリのWeb系ゲームメディア。編集者たちによるポッドキャストで、上記の話の顛末が明かされた。

 

高橋 そういった意味では、日本では人間の欠損だけ取りましたけど、後は一緒ですから。

 

UH グールとかスパミュー(スーパーミュータント)は一緒ですよね。

 

高橋 だからレールライフルでスパミューを撃てば、頭が壁に……

 

UH ゴーンと留まると(笑)。でもあれが人間でできるかどうかって話ですよね。

 

高橋 スパミューとかグールは大丈夫で、なんで人間だとダメなんだっていうのも個人的にはよくわかんないですけどね。まぁ、いいか……と。

 

UH 海外版だとロケットランチャーで誤爆したりすると自分もバラバラに吹っ飛んだりするじゃないですか。だから俺もそういう意味ではいいのかなとか思ったんですけどね。

 

高橋 しかもやっぱり、結果的にはZになったわけじゃないですか。最近だと特定の地方自治体ではその時点で自動的に有害図書扱いになる。そこまでの扱いになるんだったら、規制しないでほしいですよ。よくわかんない。

 

UH でも『Gears of War 2』がそういった問題で遅れたらしいとか、『Dead Space』が日本版出ないらしいとか、そんな話が増えてきてるなかで、『Fallout 3』は出ただけよかったなと俺は思ってますよ。っていうのは、また出ない洋ゲーが増えてきたと思うんですよね。

 

高橋 それ多分出す気がないだけだと思いますよ。

 

UH 確かに(笑)。まぁ『Dead Space』はゲームプレイ上欠損なくすのが難しいってことだったみたいですが。

 

高橋 いや、その、欠損なくさなくても……出せるわけじゃないですか。

 

UH まぁ本当は……(汗)

 

高橋 Rockstarもそうだし、戦うパブリッシャーっているじゃないですか。結構、戦えば意外になんとかなる。でも、みんな戦わないんだよね。

 

UH ワハハハハハ、いい言葉頂きました! 今日の語録ですね、「何も考えてなかった」と、「戦えばなんとかなる」は(笑)。

 

高橋 まぁ、何も考えずに戦うことが大事かも(笑)。

 

▲洋ゲー業界のなかでも行動派で知られる高橋氏だが、やはり本作をリリースするまでには並々ならぬ苦労があったようだ。

 

UH 発売後の評判とかはどうですか?

 

高橋 発売前は「なんで欠損削るんですか」とかすっげー一杯来てましたね。来てましたけど、フタを開けてみると、「よくここまでで抑えてくれた」っていうのと……

 

UH 励ましに変わったと(笑)

 

高橋 それと、ボイスまでやったんで「ローカライズが非常に良かった」と。

 

UH ボイスは本当にすごいですよ。

 

高橋 ねぇ、やっちゃいましたね(笑)

 

UH プロパガンダ放送で「中国語なまりの英語の日本語での吹き替え放送」っていうアクロバティックなのやってたじゃないですか、あれとかスゴい! 「ミサイル、みんな、死にマス!」って。あそこまでやるかと思いましたね。

 

高橋 あれも発表会の当日、プロデューサーの岩本(けい氏)に、いきなり「ごめん、ボイスまでやるって今日言っちゃうから、ヨロシク」って。その時は実際にどのくらいの作業になるのかまったく把握してなかった。

 

UH もう、ただ「やる」と。

 

高橋 うん、それは『オブリビオン』の時の反省で、字がちょっと小さくて読みにくいって意見が多かったんで。でも元から小さいので、直しきれないんですよね。今回は大分マシにはなったと思うんですけど、ボイスまでやったほうが英語でプレイしているアメリカ人と同じに遊んでもらえるなと。

 

UH パッとすれ違ったときの立ち話とかまで全部日本語化されてるっていうのは、本当にスゲーなと思って。ああいう所で痴話喧嘩してるのが発覚したりするわけじゃないですか。あれってシナリオに全部起こして、読んでって感じになるんですか?

 

高橋 うん、そうですね。ランダムなものも結構あるんですが。

 

UH 実際どんぐらいかかったんですか?

 

高橋 期間的にはひと月ぐらいなんですが……スタジオを4つか5つぐらい使ったんで(笑)

 

UH 全部同時進行で? それは大変だ。実際、ローカライズ作業全体でどれくらいかかりましたか?

 

高橋 北米版から大体ひと月遅れで出したんで、データとかを貰い始めたのが確か8月ぐらいだったかな? 10月にはマスター(ロム)を提出したんで、3か月ぐらい。

 

UH スゲェ〜膨大じゃないですか。それこそ『GTA』の比じゃないっていうか。選択肢でどんどん分岐していったりとかもあるし。

 

高橋 そうですね。まぁ、僕もローカライズは『オブリビオン』やっちゃったんで、アレも結構膨大じゃない。ある意味……“『オブリビオン』並み”だったんですよね。そこを通っちゃうと、「同じじゃん!」と。

 

UH わははははは! 1回その道を通っちゃうともう「会社も同じだし!」と。

 

高橋 今回は早めにソース引き上げて日本でやってたんで、その辺も結構早かったし。

 

UH スリードッグとか、ノリをキープしながら日本語化されているっていうのが感動しましたよ。海外版ちょっとやってから日本語版遊んだんで、「あ、スリードッグが日本語!」って。そういうのは演出される方がちゃんとついてるんですか?

 

高橋 うん、そこは『オブリビオン』をやったのと同じチームがやってるんで。皆さん最近吹き替えまで頑張ってローカライズしてるじゃないですか。それ自体はいい事だと思うんですが、その割には売り上げまで伴ってない。

 

UH 『Fallout 3』の声優は特に有名なタレントとか起用してるわけでもないですよね?

 

高橋 そうです。向こうではリーアム・ニーソンとか使ってるんで、日本でもって話もあったんですけど、結局有名なだけの人を使うとヘタだったり……ヘタだけど滅茶苦茶有名で、それこそSMAP使えるぐらいの勢いなんだったら宣伝になりますけど、中途半端に有名なだけの奴だったら使わないですよ。

 

UH 中途半端に有名なぐらいなら、いらねえ(笑)。

 

高橋 だから、僕声優とかあんまり興味ないのもあるし、リストがガーって来ると「まぁいいんじゃない」って。それでも今回ね、結構お金かかったんですよ、ビビリますよ。(指で数字を出す)

 

UH えええええええええええええええ!

 

高橋 だってテキストが60万ワードで、音声ファイルが5万だか6万だか、デバッグも相当かかるんで。デバッグってよりは文字数とかのローカライズチェックが主ですが、やればやるほど気になってくるところは出てくるんで。限られた時間でボリュームをどうさばいていくか、どの辺で妥協するかってとこじゃないですかね。一般のユーザーですら100時間、200時間かかるわけじゃないですか。遊ぼうと思えば別に400時間とか遊べちゃうゲームをデバッグするのに何万時間かかるかって話なので(笑)。もちろん本社の方でも相当にデバッグはしてるんですけどね。

 

UH 週刊ファミ通での岡本吉起さんとの対談で言ってた「NPC全殺し」っていうデバッグ、アレ俺もやってみようと思って、今挑戦してるんですけど(笑)、なかなかねぇ……全員は無理ですね。良心はもう痛まないけど、殺し疲れる。

 

高橋 アレは僕の(デバッグ用の)無敵キャラがあると、意外とやりやすい。生き残るのは子供と一部のクエストに必要不可欠なNPCと、悪い奴らだけ。非常にさびしい世界になりますね(笑)。

 

 

 

●伏せ字の部分は推測してくれ! ダウンロードコンテンツ話

 

UH で、俺らが一番気になるところ、追加ダウンロードコンテンツの話に行こうかと思うんですが。“Operation Anchorage”、どうすかコレ?

 

――コレとか着られるんですか?

▲“Operation Anchorage”の公開資料にて“ninja”と題されている画像。

 

高橋 着られます。しかもコレは●●●●だ瞬間に……(かつてない新機能。期待してヨシ!)

 

UH うおおおおおおおおおお! 忍者だ、本当に! じゃあ●●●●●●●いらずですか?

 

高橋 そうそう。基本的に同じ状態になる。この剣もね……(いままでにない特殊な能力)

 

UH スゲーーーーー! シミュレーターで入るステージなんですよね?

 

高橋 ステージはシミュレーターですね。で、シミュレーション中に……(衝撃の要素が明かされる)

 

UH それはイイ! 絶対書けないけど!

 

高橋 クエストだけのプレイ時間は5時間とか6時間になると思うけど、それだけだったらねぇ。本編で出てくるシミュレーター部分で、コレができなくてつまんねぇなーと思ってたんですよ。

 

UH クエスト的には全部戦争なんですか?

 

高橋 相手の基地に潜入して、目標を破壊して最後は敵の将軍のところまで攻め込むって流れです。仲間もいます。

 

UH うぉーーーー! 武器とかも新しいのが?

 

高橋 これなんかは、(ある武器)と同じような機能を持っていて、単発なんだけど強力。エイ●●ンブラスターより強い(笑)

▲どんな機能があるかは上の画像をじっくり見ればわかるかも?

 

UH この戦車は?

▲見るからに巨大で強力そうだが、どうやって倒せっていうの?

 

高橋 これは中国軍の戦車なんで、敵として倒すって感じですね。

 

UH こんなんが出てくるってことはかなり熾烈な戦いに?

 

高橋 レベルが低いとかなり辛いでしょうね。でも仲間がちゃんといれば無理ではないかな。

 

UH ボイスの方のローカライズは……。

 

高橋 もちろん。これだけやってなかったらおかしいでしょう(笑)

 

UH また中国軍が何を言うか期待してますよ! 「突撃アルよ!」みたいな。

 

高橋 ははは、コレだけじゃなくて、最低あと2本は出ますんで。

 

UH 超やりてぇ! 期待してます!

 

――水とかは汚染されてますか?

 

高橋 まだ汚染される前の話ですね。ウェイストランドにない青空もいいでしょ? 本編のラストの方に出てくる●●●●が実はこの戦いに投入される予定だったなんて設定もあったりするので、ログを漁ったりして本編で情報を集めておくと楽しいと思いますよ。

 

▲唯一公開されている会話画面がいきなり『フルメタル・ジャケット』な軍隊調でヤバいので、改めて収録されるという吹き替えにも期待したいところ。

 

UH ログとかもスゲー細かいですよねー。

 

高橋 まぁ、レンチにすらユニークアイテムがあったりするので。使い道は、ほとんどないけど(笑)

 

UH やってもやってもキリがないですよねぇ。

 

高橋 それがいいんですよ。

 

 

●ユーザーのためなら配達もやる! 「マネージャーは辛いよ」話

 

UH 使えない話が多いのでちょっと話題を変えます(笑)。『オブリビオン』はどうでしょうか。

 

高橋 プレイステーション3のベスト版が、毎月なんだかんだ言って2000本とか3000本とか、いまだにずーっと出てるんですよ。それでベストを買った人がまた『Fallout 3』を気にしてくれたり、逆があったり。プレイステーション3版だけでもなんだかんだで足して10万超えちゃいますからね。

 

UH プレイステーション3なら『Fallout 3』も発売されたばかり(1月16日収録)ですが、反応どうですか。

 

高橋 いいですよ。昨日店頭イベントやったんですけど、結構な本数が出て、途中で「景品がなくなりそうです!」って電話かかってきたから箱に詰めて、タクシーでガーッと(笑) プレイステーション3版がひと月遅れたんで、ユーザーの方から「更なる規制が入るんじゃないか」とかありましたけど。ほぼ変わらずですよ。実際の表現で変わったのは、指とか耳とかを集めるPerksの辺りと、Cannibalの名前ぐらいですかね。でもやってることはまったく同じ(笑)。

 

UH 直し過ぎっていうのは問題あると思いますけど、そんなもんですか。

 

高橋 まぁね。まるで譲らないっていうのは話が進まないので、譲るところも用意しつつ、やっぱり大事なところは譲っちゃいけない。Xbox 360版とも、最初審査不能でしたからね。Z以前の問題。どちらの版でも入っていない、核のクエストと人間の欠損が入っていた場合は、発売できなかったです。完全に。

 

UH んんんんんんんん……。

 

高橋 むむむって思うでしょ?(笑)

 

UH メガトンの例の部分はローカライズ作業をした上で切ったんですよね?

 

高橋 僕としても会社としても、あれは判定不能の部分にはあたらないと思っていたので。核は配慮するとして、なんか別の爆弾にするとか、じゃあ起動するのが問題ならボタンを押さずに承認した段階ですべてが終わったところに飛ばすようにするとか、いろいろ提案はしたんですけど、ことごとく蹴られて、渋々と。

 

UH 実際カットするよってなった時は、本国のベセスダの方はどうだったんですか。

 

高橋 そんなこんなで、レーティング取るのを苦労したんですよね。Zになるっていうのも発売のふた月ぐらい前まで発表できなかった。その流れは向こうはわかってたんで、「こことここをこうしなきゃ発売できない」って言ったら「しゃあねぇなぁ」と。それ以上は誰も何もできなかったと思います。そこまで努力したっていうのは僕らはもちろん知っているし、まぁユーザーにもきっと伝わっているのかなと思います。アンケートでも満足度が9点から10点のあいだぐらいですし。

 

UH 俺は10点ですよ! それに、海外版はゴアすぎて、ギャグになってるんですけど引くシーンもあったので。

 

高橋 そういう意見もありましたね。「丁度いいローカライズでした」と。まぁ、昔に比べれば徐々にやりやすくなってきてはいるので、細かい戦いを続けることで一歩一歩ね、前進することが大事ですよね。

 

UH そうなんですよね。一時洋ゲーがすごい日本に来るようになったのに、残虐度の問題とか音楽著作権の問題で日本に上陸できないゲームがまた増えてきて、そんな中でかなり頑張ってると思いますよ。来年のタイトルはなにが?

 

高橋 『(書けないが、期待していいぜ!)』。

 

UH えええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!! 徹さん、スゲェよコレ!

 

高橋 他にもいろいろ細かいのは話してるんですが、正直あんまり欲しいのがない。

 

UH 一通り話題作が出揃っちゃって、またしばらく空くかな? っていうのはありますね。洋ゲーに関しては。

 

高橋 それに僕、結構仕事する相手を選ぶんでね(笑)。ビミョーな洋ゲーでもちゃんと出せば1万2万出る時代になったとはいえ、なんでもかんでも持ってくればいいわけじゃないだろっていうのもあるし。

 

UH それは俺も同意見です! 折角取ってきたんならちゃんと宣伝しようよとか。

 

高橋 小銭稼ぎ的に考えてるところがあるのがね。ちゃんと投資もしてない。

 

UH この辺はいろんなとこ、よく聞いておいて欲しいんですけどね! じゃあ最後に、読者になにかメッセージを。

 

高橋 ようやくベセスダの一押しの作品『Fallout 3』が両プラットフォームで発売になりました。ローカライズの方も自信を持ってみなさんに見て貰える内容になってますし、表現の方も海外版とほぼ変わらずという格好で出せました。ダウンロードコンテンツの方も海外で発表されているものに関しては日本でも出していくということで、やり込み要素も増えていきますので、皆さんぜひチャレンジしてみてください!

 

UH あざーっす!

 

 

 生々しい数字が飛び出してきたり、今後の展開にビックリしたりとサプライズな内容の連続となった今回のインタビュー。伏せ字にしてしまったのが恐縮だが、伏せ字でなら掲載しても構わない高橋徹氏の心意気がいい(普通なら完全オフレコ)。日本に良質な洋ゲーを根付かせて、より多くの遊びを提供するという意味では、ゼニマックス・アジアの今後の展開は洋ゲー好きにとって要注目である。

 そして、筆者の冒険記は今回で終わるが、冒険そのものはまだ途中である。とりあえず360版の実績はコンプしてしまったので旅の目的の8割は達成したのだが、まだまだ侵入すらしてない建造物が幾つもある。取り逃したユニーク武器がある。それらを全部見つけたところで、すぐに『オペレーション・アンカレッジ』の配信が待っている。今回、インタビュー中に様々な新要素を聞いてから、ホントまじで待ちきれねぇ! 

 思えば、「攻略記事ではない形で日記を書いてください。2ヶ月連続で」と言われた時には「それは無理だろ」と即座に思ったものだが、実際に遊び始めてみて奥の深さにまず驚き、何度も何度もやりたくなる中毒性の高さにやられた。ここ数年はMMORPG人気が高かったが、ひさびさにジックリと腰を据えて遊び倒すゲームを遊んだと思う。

 Z指定ではあるが、そこで展開されるドラマは悲哀と残虐に満ちた完成度の高いシナリオによって裏打ちされている。これは間違いなく2008年ベスト3にランクインする洋ゲーだと大人の笑顔で断言したい。

 そして筆者のキャラは今、最悪凶悪カルマ状態でウェイストランドを破滅させる魔人となって荒野を徘徊中。暗殺者としてのスキルを最強クラスに育て、善悪に関係なく、あらゆるNPCの殺害を目標に色々頑張っている。カスタムサウンドトラックのBGMは、もちろん"裸のラリーズ"の「夜、暗殺者の夜」だ。

 

 誰もがおまえを夢に見る。だけどおまえは、誰をも夢みない。

 なにがおまえの震えを満たす?

 

ウェイストランドに生きる全ての人々に、筆者の恐ろしさを伝えてやるまで、この冒険は終わらないのである。あと、これだけは言っておく。

 ヤォ・グアイには餌をやるな!!

 

▲いかれヒッピースタイルから修羅の道に進んだ筆者の姿。衣服は全てレアもので統一したパリコレならぬウェイストランド・コレクション魂。デスクローなんか怖くねえ!

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第15回:アメリカは死んでいないぜ!

 親愛なるアメリカよ! アメリカは不滅だ! 世界で最も豊かな国が疲弊していく……核戦争後200年を経て完全に崩壊したアメリカ合衆国首都、かつてワシントンD.C.だった土地に空しく鳴り響くエンクレイブ・ラジオの演説こそ、『Fallout 3』の世界観をいちばん解りやすく教えてくれる。

 壮大なマーチと棒読みで嘘くさい思い出話を語るエンクレイブ大統領の胡散くささこそ、ワシントンが完全に無法地帯と化している事実を明確に伝えており、プレイヤーは敵がレイダーや動物だけではないことを都市部で思い知らされるのである。

 

 そう、今回は全16回に及ぶプレイ日記のトリ(次回なにやるかは末尾で!)を飾る大スペクタクル巨編“America is not dead”をレポートする。遂に首都ワシントンに侵入し、そこで何が起きていて、何度死にそうになって、とりあえず生きて帰って来れたことや、レベルが十分に上がってない段階で偶然迷い込んで即死したことなど、書きたいことは山ほどあるのだが、まずは現地の状況である。

 

▲ウェイストランド世界でアメリカは死んだのか? 否、人民の魂に今も脈々と生きているのである。アメリカンスピリッツがある限りアメリカは何度でも、不死鳥のように復活する! 集え、アメリカの市民達! 偉大なるジョン・ヘンリー・エデン大統領の下、アメリカは再び蘇るのだ。イエスウィーキャン! (でたらめ)

 

 まず、スーパーウルトラマーケット前からも確認できた建国記念碑。これは健在ではあるが、ところどころボロボロで立ってるのがやっとの具合。栄華を極めたアメリカの記録が集まるワシントンの中心部は、そこで最後まで激戦が繰り広げられた事実がわかる痕跡が残されており、状況はメガトン周辺とは比較にならないほどひどい。無法地帯なんて生やさしいもんじゃないのだ。

 

▲ボロボロになった建国記念碑。イギリスからの独立戦争を記念して1848年に建立された、実在の史跡である。

 

 建国記念碑に接近するまでに地下鉄トンネルを何本経由しただろうか。やっとの思いで地上に出ると、

「ゲーム終了! すぐに死ねぇ!」

 と、スーパーミュータント軍団による必要以上にフレンドリーな殺意みなぎる歓迎祝砲の集中砲火。グレネードを投げまくり、時にはスナイパーライフルで脳天一撃を狙いながら、やっとの思いで歴史博物館を発見した。 

 歴史博物館の中には、アンダーワールドと呼ばれるグールの町があると、旅の噂で聞いていた。グールと言っても彼らは同じ理性ある人間だから、話がわかる奴もいれば商売もできる。問題なのは、なんというか、臭気かな。生臭い匂いが伝わってきそうな雰囲気は一見の価値あり。必ず寄っておきたいスポットだ。併設の歴史博物館にはリンカーン大統領に所縁のある収蔵品がある。アメリカ建国の歴史を“発掘”していくことになるのだが、これまでのRPGとは違った“アメリカ近代史の宝物を掘る”という(ニコラス・ケイジの『ナショナル・トレジャー』のような)ハリウッド製冒険映画的な設定を盛り込んでいるところが、このゲームの裏設定の細かさ、巨大アリの映画ではないがゲームの随所に本編とは一見すると関係なさそうな仕掛けや伏線が大量に散らばっていることに気づいた時には本当に呆気にとられた。

 

▲Welcome to Underworld! エントランスそばではマンモスの剥製がお出迎え。

 

 歴史博物館の並びにはアメリカ独立の歴史が詰まった公文書館があり、リンカーン記念館があり、そのド真ん中に議事堂がある。周囲の道路は完全に寸断され、かつてホワイトハウスがあったはずの場所なんて……。どうりで見つからないはずだと感心する場所にあった。公園は全域が塹壕となり、スーパーミュータント軍団がミニガン構えて待っている。議事堂に接近するのは正気の沙汰じゃないが、武装とスキルに自信があれば是非立ち寄っておきたい。

 

▲アメリカ史が詰まった公文書館の最深部では、アメリカの象徴とも言える、ものすごい“お宝”を見つけることができる。

 

 そういえばワシントンに侵入する手前の市街地にも変わったモニュメントがあった。“アンカレッジ記念館”にはサブクエストでも立ち寄るので知っている人も多いだろうが、記念館というわりに地上には何の建物もない。あるのはマッチョなポーズを決めるアメリカ兵士の石像だけである。なかなかジックリと像を見る機会は意外と少ないので、通りがかる用事がある時には一度見ておきたい。なぜならこの石像こそ、ダウンロードコンテンツとして追加配信が予定されている200年前の中国最終決戦“アンカレッジ戦争”で激闘を繰り広げた歴戦の兵士を称えるモニュメントなのである! ついでにドゥコフの家にも寄って一杯飲んで帰れば完璧だ。

 

▲アンカレッジの戦いの兵士たちを讃える記念碑。ダウンロードコンテンツ配信前にチェックしておこう。

▲ダウンロードコンテンツ第1弾“Operation Anchorage”では、シミュレーターにより200年前の対中国戦を一兵士として疑似体験することになる。

 

 モニュメントといえば、ウェイストランドの悲しみを背負う土地“アーリントン墓地”には、もう行ったか? クエストには、ほぼ無関係な場所なので立ち寄るのを忘れがちな場所だ。墓地と聞くとイヤな予感がするかもしれないが、実際に行ってみると意外なほどの静寂に包まれており、数え切れないほど遠くまで広がる墓石の列には厳粛さすら漂う。

 ある墓石の前には、ウェイストランド郊外では見かけることのなかった本物の花が咲いていた。花みたいな蛍光キノコはよく生えていたけど、これは紛れもなく本物の花だ! さらに別の場所ではリンカーン大統領の肖像を讃えるように飾り付けた地下室を発見し、ここにも花が飾られていることに驚愕した。

 

▲絶望の土地ウェイストランドに咲く一輪の花は希望の象徴。いつかきっと、大地に再び花が咲き誇る日もやってくるはずだ……。

▲最もアメリカに愛された大統領、リンカーン。アメリカが死んでいないことを発見する、最も感動的なシーンなので、ぜひ見つけ出してほしい!

 

 しかし、そのリンカーンの石像があるリンカーン記念館は、ちょっと接近できないぐらいの緊迫ムードで危険度レベル最大。そして連邦議事堂にいたっては、遺言を書いてから侵入したいぐらいのバイオレンスワールドと化していた。この日記は攻略記事ではないので、そこで何が起きたのかを具体的に書けないのが残念だが、とにかくこれだけは断言できる。

 行くな! でも、行くんだよ!

 ワシントン地獄巡りがこれだけで終わるはずもなく、筆者の旅は、まだまだ続く。360版の実績は無事にコンプリートしたが、サブクエストを全て終わらしたわけでもないし、ユニークウェポンも全然集まってない。入ってない建造物、知らないマンホール、開けてないゴミ箱、食べたことのない肉……ウェイストランドの冒険に終わりは見えないのである。

 

▲塹壕だらけの荒れ地の先にそびえ立つは議事堂。各勢力が激突する壮絶な戦闘に巻き込まれることになる。

 さて最終回はスゴイ!  『Fallout 3』日本版発売のキーマンであり、奇跡のローカライズを実現させたゼニマックス・アジアのゼネラルマネージャー、高橋徹氏がブログに登場! 吹き替え苦労話から追加DLCの情報まで、マスク・ド・UHと対談形式でお届けする予定。

 乞うご期待!

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第14回:ウェイストランド絶景旅歩きだぜ!

 1匹じゃあ足りないし2匹でも少なすぎる! だ〜からスリードーッグ! 全てが死に絶えた大地に響き渡るノー天気なラジオ番組を聞きながら、マスク・ド・UHは今日も荒野を冒険、もとい放浪中。広大なフィールドを歩き回っているだけで、アッというまに数時間経過なんてザラなのだが、今回はプレイステーション3版発売記念ということで、ウェイストランドのディープでデンジャラスな絶景ポイントをレポートしよう。気分はまさしく“地井散歩”。ただし、目的地は地獄の1丁目だ。

 

 ウェイストランドの死にかけた大地に横たわる瓦礫と荒野という光景の美しさは、『Fallout 3』が次世代RPGとして恥じない完成度であることの証明でもある。そもそも、このブログに掲載したゲーム画面写真だって、その99%は筆者が自前のセーブデータから撮影したもの。よくある宣伝用のスクリーンショットだと思ったら大間違いなのである。昼夜で大きく変化する風景や、陰鬱とした都市部の表情は、剣や魔法の世界が中心だった、これまでのRPGでは見ることのできなかったディストピア!

 すでに『Fallout 3』を遊んでいる人も、これから遊ぼうとしている人にも、クエストを進めるばかりのプレイだけではなく、時には目的も不明確なままウェイストランドをウロウロするという放浪プレイを強くレコメンドしておきたい。その美しくも荒廃した風景……“廃墟美”とも呼べる世界観を味あわずして『Fallout 3』は語れない。

 

▲1950年代のまま人類の文化が時を止めた世界、それがウェイストランド。ド外道だらけの世界なのも、近代まで築き上げられてきた人間の理性が意味をなくしてしまったからに他ならない。

 

 そういえば、いつだったか? 筆者は荒野のド真ん中で道に迷ってしまい、あても無く岩場を歩き回っていた時のこと。いきなり目の前に広大な緑の森が出現して大層驚いた。“オアシス”と呼ばれるその場所は、立ち枯れした木々しかないと思っていたウェイストランドの中では異常な風景でありながら、深淵なる美しさを称えていた。もしかしたら、筆者はジェットを体験していたのかもしれない(byスリードッグ)。それとも、間違えて同じベセスダ・ソフトワークスの『オブリビオン』のディスクを起動させていたのか……。

 いや、違う! あれは紛れもなく森だった。オアシスに迷い込んだ瞬間、筆者は中世の世界にタイムスリップしたような錯覚に陥ったが、アソコは間違いなくウェイストランドと地続きの場所だったのだ。たまたま迷い込んだだけなので、そのルートを思い出せないので、ここで詳しく書くことはできないのが残念。だけど、これだけは覚えておいてほしい。

 ウェイストランドのどこかに、豊かな森があることを。

 

▲荒涼とした世界に突如出現した森は幻か、それとも世界に残された希望なのか? しかし、ここでもプレイヤーは人々の哀しみに直面することになる。

 

 荒野のド真ん中にそびえたつ高層マンションを見たことはあるか? “テンペニー・タワー”と呼ばれるそのマンションは、ウェイストランドの建造物の中でも一際異彩を放っている。なぜかというと、廃墟ではないのだ。堅牢な城壁に囲まれたテンペニー・タワーには、戦前と変わらぬ暮らしを営む人々が住んでいるのだが、雄大な美しさとは裏腹に厄介なご近所トラブルを抱えている。

 テンペニー・タワーを発見して侵入しようとすれば、イヤでもご近所トラブルに介入するハメになるので注意したほうがいいだろう。レベルが低いなら、なおさらだ。

 

▲荒野にポツンとそびえ立つテンペニー・タワー。住んでいるところが華麗だからといって、住人の心までそうとは限らない。

▲朝から気晴らしの射撃に精を出す、アリスター・テンペニーのオヤジと2ショット。

 

 ウェイストランドの沿岸部に足を向ければ、そこには航空母艦を改造したウェイストランドでは珍しい安全地帯“リベットシティ”がある。そのルックスは見たまんまの“軍艦島”で、ゴツい装備のガードマンが巡回しながら居住者の安全を守っている。探索する気がなくてもクエストで強制的に行くことになるので、早めに場所を知っておいたほうがイイだろう。ただし、辿り着くまでの道程は相当長く、レイダーだのスーパーミュータントだのタロン社だの、大勢の敵をブッ殺してからでないと到着できないのは間違いない。そして、完璧な安全管理が徹底されていると思われるリベットシティでも、やはり何らかのトラブルを抱えている模様。興味本位で近づけば余計な仕事(クエストだけど)が増えてしまうだろう。

 

▲D.C.地区の湾に浮かぶ、軍艦を利用した巨大水上都市リベットシティ。艦載機などもそのまま放置されていて、まさに壮観。内部には市場、医者、教会となんでも揃っており、中盤以降のプレイの拠点のひとつになる。

 

 ウェイストランドの最果てには、無法の限りを尽くすレイダー連中ですら近寄らない恐怖スポットがある。 たとえ真っ昼間であろうと、そこはかとなく怨念漂うその場所は名前は“ダンウィッチ・ビル”。およそ生命の匂いは感じられない呪われたスポットであり、その建物の中に侵入するのも躊躇してしまうほど風格がある。心霊スポット巡りが好きな人ならともかく、無目的な探索ついでに寄るような場所ではないのは確かだ。もしどうしても行きたいのなら、十分にレベルを上げて重装備で向かいたいところ。しかも周辺には、ヤオ・グアイやデスクローがウロついているので、くれぐれも到着前に殺されないよう注意したい。

 

▲“ダンウィッチ”という名前でピンと来る人もいるかもしれない。もちろんその期待に違わず、ウェイストランドの中でも一級の“ホラー”なスポット。

 

 注目すべきポイントは、なにも絶景や建造物に限った話ではない。そこに住む、もしくは住んでいたと思われる居住者の痕跡を辿るのもまた、このゲームが与えてくれる楽しみである。例えば、とある電波タワー内に侵入してみれば、そこはレイダーどもの巣窟。もちろん漏れなく全員殺害したのち、周囲のアイテムを漁っていたらトンデモないものを発見した。

 それはなんと“チェス”。単なるチェス盤なら以前も見つけたが、ここにあったのは小さなボトルやノーム人形がビッシリと並べられた特製の駒付きのチェス盤だった。あまりの造形の細かさに思わずウットリして、持ち帰ろうか悩んだのだが、自宅で同じように並べられる自信がなかったので、とりあえず手つかずで放っておいた。また、別の場所では寝床の脇に置かれた大量のキャップを発見。しかしよくよく見てみると、それはチェス盤を利用した見事なオセロ!きちんとキャップも裏返しになっており、ここで誰かと誰かがオセロを楽しんでいた痕跡が伺い知れる。

 

▲レイダー流チェス盤活用アイデアその1“コマになるものを集めて本当にチェスをする”。クリエーターが楽しみながら作っているのが伝わってくるひとコマ。

▲レイダー流チェス盤活用アイデアその2“ヌカ・コーラのキャップでオセロにする”。細かいルールはブッちぎっている気がするが、地域通貨として使えるハズのキャップを使ってまで娯楽を見出すレイダー魂に完敗。

 

 こんな具合に、ものスゲー細かい部分まで(しかもゲームの進行には全く関係ない)作り込まれているのが、このゲームの真のポテンシャルである。筆者が発見したポイントは、まだまだ一部に過ぎず、この広大な大地の隅々にまで、こんな隠し球が眠っているかと思うと探索を止めたくても止められない。親愛なる読者諸兄も、自分だけのお気に入りスポットや、居住者たちの痕跡を探してみてほしい。それだけで1日2日は費やしてしまうだろう。発見したらその場でセーブして、他人に自慢する観光プレイを楽しむのもまた、『Fallout 3』の魅力なのである。

 

▲トラップにもアイデア勝負の逸品が。赤ん坊の泣き声につられてベビーカーに近づくと……罠!

 

 さて、次回は更にディープなスポットを案内しよう。すっかり死んだと思っていたワシントンD.C.だが、実は死んではいなかった! 知られざるウェイストランド都市部の全貌に迫る、お待ちかねの市街戦編をお届け!スーパーミュータント天国と化した、かつての首都で筆者が見たのは地獄か幻か? 

 アメリカよ、今こそ立ち上がれ!

 

次回:「まだアメリカは死んでいないぜ!」

 

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第13回:地下鉄、それは“ダンジョン”だぜ!

 目を覚ませウェイストランド〜! DJスリードッグの軽快なMCを聞きながら、崩壊したアメリカ合衆国をさすらい、マスク・ド・UHは今日もスーパーミュータント相手にシノギを削り合い、死にながら生きている。

 TOO YOUNG TOO DIE ! TOO  FAST TOO LIVE !

 というワケで今回のネタはウェイストランドを探索するうえで、避けては通れない地下トンネルの話題だ。みんな、筆者の体験を心して読んでくれ。

 

▲今回はアンダーグラウンドの世界をお届け。光の彼方に見えるものは……。

 

 そもそもなんで地下に侵入するハメになったのか?あれは確か食料品強奪に向かった帰りだった。スーパーウルトラ・マーケットのあたりまで行くと、メガトンからは見えなかったウェイストランドの都市部がハッキリと確認できた。崩れかかったビルと瓦礫の山、山、山。遠くにはアメリカ建国記念碑も、うっすらと見える。見えるということは、行けるに違いない。

 そう確信して向かったはいいが、そこに辿り着くまでの道という道が瓦礫で寸断されている。しょうがないから遠回りすることに決めた矢先、スーパーミュータントとレイダーの撃ち合いに遭遇したり、二足歩行のカニ野郎に襲われたりと災難の連続。それでも必死に敵を殺しながら遠回りでルートを確認した結果、やはり地上から都市部に侵入するのは困難という事実が判明した。

 いや、ある程度は接近できるのだが、肝心な道が塞がっているので迂回、それを繰り返しているうちに一周してしまったのだ。なんという無駄な動き! しかし収穫もあった。迂回ルートの要所要所に地下鉄の入り口を発見したのだ。地上がいくら荒廃していても、地下なら戦火の影響はそれほど受けていないハズ。そう思って地下鉄トンネルに侵入したのが、いま思えば運の尽きだったのかもしれない。

 

▲かつての大都市に張り巡らされた地下鉄のトンネルは、地上から行けない新天地への道でもあり、クリーチャーが大挙して待ちうけるダンジョンでもあり……。

 

 地下鉄構内は、入り口から駅舎まで基本的には原型を留めており、電車こそ動いていないがトンネル自体は無事に見えた。切符売り場やヌカコーラの自販機、自動改札も健在で、駅事務室に侵入してみると車掌ロボもいた。試しに起動させると「キップヲハイケンシマス」と尋ねられたが、当然乗車券なんか持っていない。

 その瞬間、無賃乗車 OR DIE!! 車掌ロボとの銃撃戦に突入し、不本意ながら破壊させていただいた。俺は地下鉄を甘く見ていた。どうやら『Fallout 3』における地下鉄とは、通常のRPGで言うところの“ダンジョン”に相当する場所であり、その奥深くには何が潜んでいるか皆目見当もつかない。地上より安全なはずもなく、魑魅魍魎が闊歩する恐怖の世界であることを認識させられたのである。

 

▲車掌ロボとして働く“プロテクトロン”。うまく利用すれば、先に潜む敵をあぶりだしてくれることも。

 

 ある地下鉄の駅はレイダーの巣窟となり、駅舎を再利用して見事な生活スペースを確保。そんなところにノコノコ侵入すれば「じっとしてろ!お肉ちゃん!」の掛け声と同時に蜂の巣にされる。もちろん撃ち合いは装備で勝る俺の勝利となったが、地上と違って目印のない地下鉄トンネル内は、長時間ウロウロしていると確実に方向感覚を失う。一体自分はどこにいて、これからどこに向かおうとしているのか? 大体いまは昼なのか夜なのか? そんな基本的なことも解らなくなるような場所である。とりあえずトンネルを進むと、今度はフェラルグールの集団に遭遇してタコ殴りにされる始末。もちろんレールライフルで返り討ちにしてやったけどな。

 

▲逃げ場が制限される地下では、たとえ雑魚でも集団で来られるとツラい。

▲レールライフルを一閃! 敵の動きを止めたり、至近距離で特に効力を発揮するような武器を積極的に活用しよう。相手の動きも制限されているのを逆手に取るのだ。

 

 フェラルグールの死体を漁ると“パスカード(赤)”とかメトロチケットが拾えた。なるほど、これがあれば車掌ロボのキップ拝見攻撃を回避できるということか! でもキップはわかるけどパスカードの“(赤)”ってなんだ?

 駅舎に戻って路線図をチェックしてみると、どうやらウェイストランド都市部にはレッドラインとブルーライン、イエローラインという3本の路線があるらしい。なるほど、パスカードの“(赤)”って路線のことなのね。路線図をダウンロードしてルートを確認し、再度目的地であるワシントンD.C.へ向かった。

 

▲自分がどの路線にいるかは、壁の表示などでチェックできる。

 

 もちろんトンネル沿いに進めば自然に辿り着くなんて甘い考えは、数十メートル進んだ時点で打ち砕かれる。トンネルはところどころ崩れていたり、脱線した地下鉄車両によって塞がれている。その隙き間には、またもレイダーの連中が暮らしていたり、モールラットの集団に遭遇したり、またもフェラルグールに後ろから殴られたりとイイコトなし。

 やっとの思いで最深部の点検用トンネルに到達すれば、そこにいたのは以前にも触れたネズミ肉研究家のオッサンやDr.レスコのようなマッドな住人たち。もしかして俺は一生この地下鉄から出れないのではないか? という不安すら覚えたが、ローカルマップを確認すると意外と近くに出口があることが判明し、速攻で脱出させていただいた。命がけの探索ではあったが、敵が多いということは収穫品も多いということである。

 

▲椅子を持ち込んだり、なかなかマメに生活空間を構築するレイダーたち。スゴい連中になるとバーまで設置していることもあるので、いろいろ探してみてほしい。

 

 しかし、「道に迷ったかいがあったぜ」と安心したのも束の間。トンネルの外のD.C.中心部は、メガトン周囲の荒野とは比較にならないほどバイオレントな地獄、そしてスーパーミュータント天国と化していたのだった。

 そこからの展開は、また別の機会に語るとして、とにかく「地下鉄は危ない、しかし避けては通れない」という事実だけは伝えておきたい。また、崩れた地下鉄トンネルを迂回するために点検用トンネルや下水道などを経由するパターンもあるのだが、こちらも決して安全とはいえない。そもそも安全な場所なんてほとんど存在しないのだが、地上とはまた違った恐ろしい罠が待ち受けているのである。その最大の恐怖は“ガス漏れ”。ガスが充満した地下道もしくは下水道内で発砲すると、即座に炎に包まれて、下手すれば発電機に誘爆。最悪の場合は死ぬことだってありうる。怖え!

 

▲あわれ、発電機の爆発に巻き込まれてしまったフェラル・グールたち。

▲こんなダクトが地下への入り口になっていることも。

 

 もちろん安全(?)な地下鉄も、あるにはあった。

 メガトンにて「失踪した弟を探してほしい」と金髪のチャンネーから依頼されて向かった先は、メレスティ・トレインヤードと呼ばれる地下鉄の駅。そして、そこにいたのは太陽光線を避けてひっそりと暮らす極悪ギャング集団“ファミリー”。彼らの基地と化していたのだが、意外にも友好的でビックリした覚えがある。

 

 このように、ウェイストランドに点在する冒険ポイントは地上だけに終わらない。地下世界への侵入ルートも多彩で、ビルの地下階からでしか侵入できない場所もあれば、ガスが充満した下水をくぐり抜けないと到達できない場所もあるし、なかには浸水してカニ野郎どもの巣になってるトンネルもある。クエストで強制的に通過させられるトンネルもあれば、まったく無関係なのにやたら敵だらけのトンネルもあり、実は筆者も現時点で全ての地下ルートをチェックしたわけではなかったりする。下手するとトンネル巡りだけで1日のプレイが終了してしまうケースもあるので、探索はほどほどにしておきたいところだが、そこで止められないのがこのゲームの真に恐ろしい部分なのだ。みなさんも頑張って地下世界を探検してほしい。くれぐれも軽装備で向かったりしないように。それだけだ。

 

▲ミレルークを倒して先に進もうと思ったら、奥からより強力なカニ野郎“ミレルークハンター”が! コイツのハサミ攻撃と硬さは強烈。

 

 さて次回は、プレイステーション3版『Fallout 3』も発売されたことだし、見逃せない観光ポイントの追加情報をドロップ! 旅の終わりが見えてきた人も、これから旅を始める人も必見の絶景ポイントを紹介しよう。

 それまで、あの世界の生きていればの話だが。

 

次回:「ウェイストランド絶景旅歩きだぜ!」

 

第11回では9個しかなかったボブルヘッドも、無事コンプリート。しかし、筆者の冒険はまだまだ続く……。

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第12回:おれは“汚部屋”に住む男だぜ!

 目を覚ませウェイストランド! ヒャッホーッ!俺様はスリードーッグ! じゃなくてマスク・ド・UHが送るサバイバル日記だぜ! 今回は核戦争後の世界を快適に過ごすための、お部屋探しのネタだ。

 

 知ってる人はとっくに知ってると思うが、もし知らないのならば大問題なウェイストランドの不動産事情。一体全体どこに住めば快適なのか? それはもちろんメガトンに決まっている。問題なのは賃貸契約の方法に他ならない。筆者も『Fallout 3』を初プレイした時は、どこで寝れば安心なのかサッパリわからずにいて、一泊120キャップも取られるモリアティの酒場2階のドヤにお世話になったりしていたが、そんなの資金的に毎日続けられる訳ない。速攻で難民化したが、他人の所有するベッドでは眠れないというルールから、メガトン近くの小学校でレイダーどもを駆逐したのち、ハウス・スクウォッターよろしく不法占拠で夜露をしのいだもんである。

 

▲「ふぅ、今日も疲れたぜ……」死とつねに隣り合わせなんてもんじゃないウェイストランドライフを生きていくには休息の場が必要。というわけで、今回は住環境がネタです。

 

 ちなみにハウス・スクウォッターとは何か軽く補足しておくと、起源は英国の貧乏なパンクスたちによる反政府活動。こう書くと物々しいが、要するに政府が管理収用している空き物件に勝手に上がり込んで生活を始め、管理者に発見されるまで生活を続けるというド根性ライフスタイルのこと。古くはアメリカでもヒッピームーブメント全盛期に流行していたが、電線から勝手に電気を吸い出したり、ガスがないので焚き火で煮炊きし(て物件丸ごと焼い)たり、不良の溜まり場化して犯罪の温床になったりと社会問題となっていたのも事実。不動産管理の厳しい日本では考えられないことだが、海外(特に欧米)では当たり前の行為だったりする。もちろん見つかったら逮捕される!

 

 そんなスクワット行為も司法機関の存在しないウェイストランド内ならノー問題! 唯一問題なのはベッドを奪うまでが命がけなことぐらいで、物件によっては、マメな性格のレイダーがコツコツ揃えたとみられる冷蔵庫から金庫、自作武器の作れる作業台まで完備している場合もある。物件契約も必要ないので考えようによってはスクワットが一番簡単な不動産購入(?)方法なのかもしれない。つうか、そんなハードコアパンクなライフスタイル、DISORDERなゲームプレイが可能なのが本当にすごい(この比喩がわからない人はドキュメンタリー映画『UK/DK』を観て! 日本語版のDVDはキングレコードより絶賛発売中!)。

 

▲いつまでも仕事が終わらない旧ソ連の工場労働者……ではなく、“科学のテーマ”を導入するとこんな感じに。ハウス・スクワットでも生きていけるが、きちんと自室を購入すればカスタマイズができるのが魅力だ。

 

 いきなり邪道な方法をレコメンドしてしまったが、本題は正統な不動産契約の手続きだ。ちゃんとした家に住めばインテリアも買えるし、模様替えも思いのまま。本格的なリフォームには相応のキャップが要求されるが、部屋に侵入される心配もなく、アイテムの保管もバッチリだ。まずは腰を落ち着けてからでないと周囲の探索もままならない。もちろん住む場所はメガトンしかないんだが、契約方法はちょっと複雑。キャップを幾ら用意しても部屋は貸してもらえない。賃貸契約のために必要なのはキャップではなく、爆弾解除のためのスキルなのである。

 そう、メガトンの中心で愛を叫ぶカルト教団“チルドレン・オブ・ジ・アトム”が崇拝してやまない、あの爆弾の起爆装置を解除してしまえば、保安官兼市長のルーカスに感謝されて不動産契約が成立するのだ。爆弾解除はクエストでもあるので、自宅に加えて高額の報酬と経験値も入るので、これは是非ともこなしておきたいところ。爆弾解除には一定以上のExplosiveスキルが要求されるが、とある方法で一瞬だけパワーアップすればスキルが足りなくても解除はできるし、スピーチ能力が高ければルーカスとの交渉で、より多くの報酬を約束させることもできる。

 

▲“冒険者のテーマ”では、“オラんとこのミルクは一番だべ!”な、カントリースタイルに。

 

 無事に不動産契約をしたら、今度は部屋の内装だ。購入初期段階で自室に用意されているのは、前回の日記でも触れたボブルヘッドのコレクションスタンドに、冷蔵庫、ロッカー、ベッド、机、ファイルキャビネット等だが、それだけではあまりも殺風景。そこでモイラの雑貨屋の出番である。賃貸契約後、モイラの店には部屋の模様替えに商品が新たに加わり、様々なお役立ちアイテムや部屋のイメージを決めるテーマが買える。しかし、そのどれもがかなりの高額(平均1000キャップ以上)!

 序盤からいきなり購入するのは価格的にも難しいんだけど、部屋を模様替えするためだけにキャップを稼ぐのもゲームを進めるための立派な目的となる。ちなみに筆者は全財産をはたいて“レイダーのテーマ”を速攻で購入。血と内蔵と死体で彩られた部屋を、さらに自分の理想の部屋にするために勝手にカスタマイズを開始した。

 

 筆者の考える理想の部屋とは、ずばり「エド・ゲインの家」! 最狂ホラー映画『悪魔のいけにえ』にも登場する人骨家具と死体が散乱する、アノお部屋を作ってしまおうという壮大な計画だ。内装の基本は“レイダーのテーマ”だが、そこにウェイストランド各所から回収したり、クズ屋のクレイジー・ウルフギャングのキャラバンに日参しながらインテリアを収集。現実の時間で約2日かけ

て集めたアイテムは、ナイフ&コンバットナイフ200本、プランジャー(便器の詰まりをスポ〜ンと抜くアレ)を100本、謎の肉とドッグミート、モールラットの肉など150個ぐらい、まつばづえ、スプーン、フォーク、まな板、金属の鍋、バラモンの骸骨、ノームの置物(無傷)、テディベアなどなど。「床が見えなくなるまで置く」をモットーにとにかくアイテムをバランスよく捨てていく。落ちた位置が気に入らない時は拾って捨て直す、その繰り返しに明け暮れて作った部屋を撮影したのが、こちらの写真です。

 

▲肉! 刃物! 骨! メルヘンなアイテムを紛れ込ませることで凶悪度が増す。しかしこんな部屋のメイキング中を見られた日には、いろんなものを疑われること必至。まっとうなヒトはDon’t try this at Home!

 

 2階のラウンジ部分(と勝手に呼んでいる)にはウイスキー、ウォッカ、ビールにスコッチなど酒瓶を未開封ふくめて数百本散乱させて、荒んだ生活を演出。このためだけに全く不要な空き瓶を集め続け、足りない時はクレイジーウルフギャングから買ったりした時は、さすがの筆者も「メインクエストをほったらかして何をやってるんだ俺は」と思ったもんだ。でも、やるんだよ!

 ベッドルームの机にはジェットとモルパインと手術用チューブをテンコ盛りで、気分はもうルー・リード、もしくはジョニー・サンダースか。部屋の隅から隅までアイテムを配置しまくった結果、予想以上にエド・ゲインなマイホームが完成したのは良かったのだが、あまりにモノを散らかしすぎて負荷がかかったのか、部屋に戻るたびに画面が処理落ちしまくりで移動も困難な状況に。『悪魔のいけにえ』を目指したつもりが、完成したのは単なる“片付けられないシリアル・キラーの部屋”。まさに汚部屋に住む男である。ワイドショーが取材に来てしまうゴミ屋敷の住人だ。実際の問題としても、ゲーム中にフリーズしちゃう可能性すらあるので、ブログ用の撮影が終わったらキレイに片付けましたよ。確かに世間は年末年始の季節だったけど、まさかゲームの中でまで大掃除をするハメになるとは……。

 

▲パーティー野郎ドゥコフ(第9回に登場)にならって、2階部分もドランク&ドラッギーにリフォーム!

 

 何もここまで散らかす必要はなく、普通にプレイするならば定期的にモイラの店で部屋のテーマを買って模様替えしてるだけで十分楽しめる。テーマは種類ごとに工夫されており、ワイルドな“冒険者”なら開拓時代風の部屋に。セクシーなインテリアで気分はスーパーフライな“ラブマシーン”。ホームシックになったら、“Vaultのテーマ”で少年時代を回想し、“科学のテーマ”でマッドサイエンティストな生活を送るのも良し。すべては気分次第なので、キャップが貯まったら模様替えにチャレンジだ。

 

▲株情報をバッチリチェックする都市の中産階級……のフリもできるが、テレビは映らない。三輪車に乗る息子もいない。

 

 最後に部屋における便利アイテムについても触れておこう。自宅に置くなら最優先で必要なのが自作武器が作れる“作業台”。購入すると1階のロッカーの隣に配置されるので、素材はロッカーに収納しておくと、リフォーム用語で言うところの“生活動線”が確保されて便利だ。次にオススメなのが“ラボセット”。これがあれば中毒になった時に自宅で全身デトックスできるようになるので治療費の節約になる……のだが、すごく高額なのが最大の問題。同じく“医療キット”もRadなどの治療費節約には欲しいところだが、こちらもやっぱり高額。ローンも月賦もない世界なので、地道に働いて購入資金を貯めるしかないのがツライところだが、そこは財テクを駆使して頑張ろう!

 資金を稼ぐにはクエスト攻略以外にも「奪った武器を自分で修理して売る(要Repairスキル高め)」、「金庫を開けまくる(要Lockpickスキル高め)」、「とにかく高値で売る(要Barterスキル高め)」などの財テク方法がオススメ。レベル6で習得できるFortune Finderのスキルがあれば、探索でゲットできるキャップが爆発的に増えるので、こちらも忘れずに習得しておきたいところ。

 

▲とあるクエストでVault 101に帰還後、このテーマにすると切なさ倍増。オヤジとふたり、幸せだったあの頃……。

 

 さて次回更新のネタは、いよいよウェイストランド都市部に侵入……する時に必ず通らなければならない恐怖のルート“地下鉄トンネル”について報告しよう。RPGの定番舞台であるダンジョンは、核戦争後のアメリカにも確実に存在する。通り抜けるだけでも命がけの地下世界についての詳細を報告することで、探索の助けになれば幸いである。

 それまで、あの世界で生きていればの話だが。

 

次回:「地下鉄、それは“ダンジョン”だぜ!」

 

▲愛を語らう相手はいないが、“ラブマシーンのテーマ”で、気分はおねーちゃんを従えたピンプに。某所にある淫靡にイカした照明や、ハートマークのラブベッドが強烈!

 

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マスク・ド・UH

洋ゲーの魅力を日夜伝道する謎のマスクマン。その正体は、超有名な某海外デベロッパーの元社員との噂もあるが……詳細は不明という設定。
週刊ファミ通にてゲームクリエイターの須田剛一氏と共に「洋ゲー発着便AIR PORT51」を毎週連載中。月刊ファミ通Wave DVDでは、須田剛一氏とともに映像コンテンツ「未確認洋ゲー基地AREA51」を毎月連載中。座右の銘は「毒蛇は急がない」。