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期待のテレビアニメ『電脳コイル』の試写会&記者会見レポート!

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●出演者やプロデューサーが『電脳コイル』について語る!
 

電脳コイル


 2007年5月12日(土)6時30分より、NHK教育テレビにて放送が開始されるテレビアニメ『電脳コイル』。『新世紀エヴァンゲリオン』や『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』などに参加したアニメーター、磯光雄の初監督作として注目を集めている作品である。そんな『電脳コイル』の試写会、及び記者会見が2007年4月12日、東京・渋谷のNHK放送センター内で行われた。

 試写会では、『電脳コイル』の第1話"メガネの子供たち"と、第2話"コイル電脳探偵局"が上映された。物語の舞台となるのは、昭和40年代の日本の街並みを彷彿とさせる地方都市"大黒市"。作品中では、主人公のヤサコ(小此木優子)を始めとする子供たちが、躍動感たっぷりに町を駆け巡る姿に郷愁感を感じさせる一方、現実世界に重ね合わせるように画面や仮想のペットを表示させる"電脳メガネ"を使いこなすという、近未来的な描写も見られ、不思議な空気感を味わいたっぷりに表現していた。
 また、電脳メガネによって表示される、仮想のペット"電脳ペット"を始め、独特の魅力を持つキャラクターたちが絶妙なアニメーションで動く姿に、会場から笑いも漏れる。そうして、作品の持つ暖かな雰囲気が会場に浸透していく中、試写会は終了した。
 

電脳コイル


 続いて行われた会見では、 ヤサコ(小此木優子)役の折笠富美子、イサコ(天沢勇子)役の桑島法子、オープニング・エンディング曲を担当する池田綾子、そして製作委員会からNHK編成局・ソフト開発センターの柏木敦子チーフプロデューサーと、NHKエンタープライズの松本寿子担当部長が出席。それぞれ、作品に対する想いを語った。

 柏木チーフプロデューサーは、「教育テレビでやるのに、いい子が出てこない(笑)、本当にイタズラばっかりする子供たちが描くストーリーを、子供たちがワクワクして見てくれて、さらにはいつも子供たちを叱っているお父さん、お母さんたちが、自分が子供のころにこういうことしたよな、と子供といっしょに共感しながら観てもらえるのではないかと思います」とコメント。
 続く、松本担当部長は『電脳コイル』という作品に対して「とんでもない作品に出会ったな」と当初の印象を語る。「電脳の世界で、ゲームのように夢中になって入り込んでしまっていく子供たちが、あるとき自分の生きている世界を省みる。そして、命の尊さや友情、初恋といったふれあいを築くときが来るんです。教育テレビにふさわしい、エンターテイメント性とメッセージ性とが絡み合ったすばらしい作品だと思います」(松本)。
 

電脳コイル

電脳コイル

「毎週土曜日18時30という、NHKのアニメのゴールアワーと言える枠で、この作品を放送できることがとてもうれしいです」と、柏木チーフプロデューサー(写真左)。松本担当部長(写真右)は、「この企画に出会ったのがちょうど1年半まえ。その企画書には"2000年4月3日"という日付が入っていた」と、磯監督が企画を練り始めてから、これまでに長い年月が経っていることを明かした。そして、体調不良により会場に駆けつけることができなかった磯監督からのメッセージを読み上げる。そこには「現在全力を尽くして本編制作を進めています。もしかしたら、作品が世に出るまえにあまり多くの言葉は必要ないのかもしれません。監督自身の百の言葉より、一の映像のほうが、はるかに雄弁だと思います」(磯)と、まず作品を第一に観てほしいという、監督からの願いの込められたメッセージが記されていた。


 ヤサコ役の折笠は、「なつかしさと新しさが混在していて、ひと言で言えば"近所で子供たちが大冒険している風景"」と作品を分析。そして「大人の方がアニメをご覧になっても、なつかしさという部分で共感していただける作品だと思います」(折笠)とアピールした。

電脳コイル

「ヤサコの魅力は?」という質問に、「とにかくやさしい子なんです。って、そのままですね(笑)。イサコとは対照的で、やわらかい雰囲気。でも、"やさしいけど弱くはない"というところを気をつけて演じています」(折笠)


 「なつかしさと、温かさと、味のあるキャラクターとがたくさん出てきて、本当に愛すべき世界だと思います。自分の演じているイサコというのは、どこかまわりと距離を置いている女の子なんですけれども、ヤサコとの出会いだったり、子供たちとの出会いで徐々に見えてくる部分、心動かされていく部分もあるんだろうなぁと思いつつアフレコをしています」と、イサコ役の桑島は世界設定の魅力やキャラクターの成長について触れる。そして「どんな終わりかたをするのか、ぜんぜん想像ができないんですけれども、すごくキャスト陣も楽しんで演じていますので、ぜひご家族みんなで観ていただけたらなと思います」(桑島)とコメントした。
 

電脳コイル

折笠同様、自身の演じるイサコの魅力について質問された桑島は、「この流れでいくと……勇ましい子なんです(笑)」と折笠のコメントにかぶせるような回答で会場を沸かせる。「イサコはミステリアスな女の子で、電脳に詳しい。ヤサコとは対照的な感じで、それぞれの魅力が出せればと思っています」(桑島)。


 オープニング・エンディング曲を担当した池田は「作品に出会ったときは、声以外の音が何も入っていない状態で、心の中を空っぽにして聴いていたんですが、ストーリーが進んでいくにつれて、「曲を書こう」ということよりも、私の中に聴こえてくる音楽が溢れてきて。それだけ監督の想いや構想がこの作品の中に強く込められているのだな、と感じました。この作品の匂いとなって、作品の空気のようなものを音楽で感じていただけるようにしたいです」(池田)と曲ができるまでの裏話から意気込みまでを語った。
 

電脳コイル

会場から「出席者が手に持っている人形が商品化されるのか?」という質問に答えるように、ぬいぐるみを上げる池田。オープニング・エンディング曲を担当することになった経緯を聞かれると、「『電脳コイル』のプレゼンのときに、多くのデモテープの中の1曲として私の作品を聴いていただきまして、その際、磯監督の耳に止まったそうで、私の作品すべてを聴いてみたいというお誘いがあったんです。そのあと『電脳コイル』を観させていただいて、そこでお願いしますという話になりました」(池田)と語った。


電脳コイル

宮村は、監督との出会いについて語る。そしてオープニングの映像が流れた瞬間に、涙がこぼれそうになったと感慨深げにコメントした。

 さらに、『電脳コイル』の脚本を務めた宮村優子が紹介され、コメントをすることに。その第一声は「声優じゃ、ありません(笑)」というジョークから始まったが、その後は作品に対する熱い思いを伝える。「脚本家として、ドラマを何本かこの試写室で試写させていただいたことがありますが、こんなにいっぱいになったことは一度としてありませんでした。この作品に対する皆さんの期待がいかに高いかというのを実感しました。と同時に、3年ほどまえに初めて磯監督にお目にかかったときから、監督がひとりで温め続けてきた作品が、こんなに大勢の方に観ていただけるというのは、磯監督は本当に幸せだなぁと思います。ホントに最後の最後まですばらしい作品なので、皆さん最後まで楽しんでいただければと思います」(宮村)と力強くコメントした。
 

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会見の最後に、池田綾子(写真左)、折笠富美子(写真中央)、桑島法子(写真右)の3人でパシャリ。

 

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