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加藤英美里:これ以上はないというくらいの夢を実現しています
エンジェル・ボイス アゲイン

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エンジェル・ボイス アゲイン


ファミ通Xbox 360(毎月30日発売)の人気連載“エンジェル・ボイス アゲイン”とファミ通.comとのコラボコーナー。誌面の都合などから、本誌では泣く泣くカットせざるを得なかった声優さんの貴重なお話の数々を完全収録しております。声優さんの“声のお仕事”に対するこだわりぶりを聞く。本日のゲストは、加藤英美里さん(不定期連載第19回)。
 

 

【本日のゲスト・加藤英美里さん】

テレビアニメ『らき☆すた』の柊かがみ役や『テレパシー少女 蘭』の磯崎蘭役などでおなじみ。第2回声優アワードでは、新人賞(女優部門)と歌唱賞をダブル受賞するなど、いまもっとも注目を集める声優さんのひとり。



■違う自分になったような気分を味わえるのは本当に楽しい


――声優を目指すきっかけから教えてください。
加藤
 じつは子供のころは“声優”というものにはあまり興味がなかったんです。それが高校3年のときに友だちに誘われて行った専門学校でのアフレコ体験がとても新鮮で! 台本を持って、絵の形に合わせて自分がしゃべるというのが、ものすごい驚きだったんですね。それで、ちょうどそのころ進路に迷っていた時期でもあったので、どうせならおもしろいほうに進んでみようかな……ということで声優の道へ進むことにしたんです。

――それまでは、演技経験などは?
加藤
 一切ありませんでした。演劇部などにもまったく入ったことがなかったので、専門学校に通い始めていちから勉強しました。それで、最初は人前で演技をするのが本当に恥ずかしかった。まずは恥ずかしさをなくすところから始めないといけませんでした。たとえば、授業によっては、まったく聴いたことのない音楽に合わせて、グループを作って自由に踊りなさい、といった課題があったのですが、本当に恥ずかしくて(笑)。

――(笑)。それはどのように克服を?
加藤
 そのうちに、逆に踊れないことのほうが恥ずかしく感じられるようになったんです。「むしろ演技をできないことのほうが恥ずかしい」って、意識が変わっていったんですね。

――プロ意識が身についていった?
加藤
 でも、 もともと声優については、「何らかの形で関わっていければいいな」くらいに思っていて、いまの事務所を受けたのも“記念受験”のつもりだったんです。私たちの代では、100人くらいのクラスメートがいて、その中から事務所に所属できるのはほんのひと握り。それが受かってしまってびっくりでした。

――とんでもない狭き門ですねえ。受かった要因は?
加藤
 面接のとき、演技の時間はまるでダメだったんですね。かんでしまって……。それで、自己アピールの時間では、開き直ってアルバイトで経験していた熊手売りの売り口上を披露したんです。「自分らしい元気なところを見せたい!」って思って。その元気さが評価されたみたいです。そういった意味では、声優への道は熊手売りが拓いてくれたのかもしれません(笑)。

――なるほど(笑)。では、声優としての初めてのお仕事は?
加藤 
 アニメ『今日からマ王!』(2004年)のドリアです。収録現場では、人気声優さんが後ろにずらりと並んでいて、ガタガタ震えてしまいました。演技中も緊張のあまり声にならなかったくらい。何度もやり直しになって最終的には居残りをしての収録になりましたね。

――それは、しょっぱなからヘビーな体験ですね……。
加藤
 初めて現場に入って思ったことは、「プロの方ってすごいんだな」っていうことです。何よりプロの方は気迫が違うし、声を出したら台本がぴりぴりと震えるような迫力があるんです。収録では3本のマイクに対して10数人が入れ替わり立ち替わりで演技をしていくわけですが、その動きも滑らかで、本当に驚くことばかりでした。そのときに、自分もプロのはしくれとして「がんばらなくっちゃ」って思いました。



――声優を始められて4年ほど経つわけですが、手応えなども?
加藤
 アニメの収録とかで、ほかの声優さんとの掛け合いでうまく会話に乗れているなと、ふと感じるときはあります。そんなときは、「いい感じだったような気がする……」という実感したりします。キャラの口パクに合わせて会話をしているときでも、会話のテンポが自然で、気持ちのいい“間”というものがあるんですね。その“間”にハマったセリフのやりとりができたときは、「気持ちいいな」って感じます。逆にいうと、最近になってやっと、そういう周りを見られる余裕が少しはでてきたかもしれないですね。

――声優としての醍醐味が感じられるようになった?
加藤 
そうですね。あとは、やっぱりいろいろな役ができるというのが、声優としての最大の魅力です。男の子だったり、動物だったり、この世にいないような生き物にもなれる。実写だと決してできないので、“なんでも演じられる”というのが自分にとっては大きいです。自分の正反対の役を演じるときは、自分が生まれ変わったような気分になれますし。違う自分になったような気分を味わうのは、本当に楽しいです。

――自分とまったく違う役だと、役作りがたいへんだったりしないのですか?
加藤
 そうでもないですよ。最近狂人の役を演じる機会があったのですが、楽しかったです。ふだんだと絶対にできないし、素の自分とはまったく違った立ち位置で演じることができるので、むしろやりやすいです。逆に自分に近いキャラだと、自分になりがちになってしまうので難しいです。

――いままで演じたなかで、ご自身とはまったくの正反対で、演じていて楽しかった役柄なんてあります?
加藤
 うーん、なんでしょうね。『DARKER THAN BLACK -黒の契約者-』(2007年)の茅沼キコ役かなあ。キコはすごいオタクで、かっこいい男性を見つけると、涎を垂らすようにして眺めまわすようなキャラなんです。コスプレとアニメが好きで、いわゆる“腐女子”。監督さんからは「好きなように演じてください」って言われたので、「こんなふうにできたら楽しいだろうな」という要素をすべて盛り込みました。そしたら本当に楽しくて(笑)。

――(笑)。ちなみに、ゲームはお好きですか?
加藤
 ゲームは大好きです! 私が遊ぶのはおもにRPGで、『ドラゴンクエスト』シリーズは小学生のころからずっと遊んでいました。もともとお父さんがゲーム好きで、お父さんがプレイするのをずっと見ていたのですが、そのうちに自分も遊びたくなってしまって。最近は『ファイナルファンタジーXI』です! 2年ほどまえに友だちに薦められて始めたのですが、みんなといっしょに遊べるというのがすごく楽しくて。ほぼ毎日遊んでいますよ。忙しいときもネットにインだけして、「今日は仕事があるので忙しいの」って挨拶だけするとか。

――相当ハマっているみたいですね (笑)。
加藤 
友だちとお約束のないお休みの日は、1日中ずっと『ファイナルファンタジーXI』で遊んでいます。レベル上げが楽しくて、いまレベル75のジョブが5つあるんです。赤魔道士、白魔道士、黒魔道士、吟遊詩人、召喚士と。あとは青魔道士が70で、学者が65です。

――ゲームライフも充実しているみたいですね (笑)。では、最後に今後に向けての抱負をお願いします!
加藤
 いま声優としていろんな役柄を演じさせてもらって、これ以上の夢はないというくらい楽しくお仕事をさせてもらっています。声優という仕事が大好きなので、少しずつでもいいので、ずっと声優を続けていきたいって思っています。これからもよろしくお願いします! 

※加藤英美里さんの公式HPはこちら

Photograh:Daisuke Komori  

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