稲村優奈:たくさんの出会いをくれた声優にありがとう
エンジェル・ボイス アゲイン

ファミ通Xbox
360(毎月30日発売)の人気コーナー “エンジェル・ボイス アゲイン”がファミ通.comとコラボレート。誌面の都合などから、本誌では泣く泣くカットせざるを得なかった声優さんの貴重なお話の数々を完全収録。声優さんの“声のお仕事”に対するこだわりぶりを聞きます。本日のゲストは、稲村優奈さん(不定期連載第17回)。
|
|
|
【本日のゲスト・稲村優奈さん】 |
|
代表作は『こいこい7』の蝶野オトメや『ギャラクシーエンジェる〜ん』のアプリコット・桜葉役など多数。花村怜美との声優ユニット”sorachoco”も話題に。 |
|
●「レッスン大好き!」で取り組んだ養成所の日々 |
――声優を目指すきっかけは?
稲村 もともと幼稚園のころは大阪に住んでいたのですが、両親に宝塚歌劇団の劇を見せてもらって「いいなあ、こういう世界」って思ったのがきっかけかもしれないです。それで、幼稚園のお遊戯会で目立つ役をやりたがったり、小学校2年生のときに文集に「将来は宝塚の女優さんになりたい」って書いたり(笑)。そして大人になるとテレビや映画に出たくて、短大に入学すると同時に養成所に通い始めたんです。
――二足のわらじの期間が長かった?
稲村 はい。仕事があると、「仕事が入ったのでレッスンを休みます。先生ごめんなさい」という感じでした(笑)。でも、短大時代のほうがもっとたいへんでした。勉強をしながらアルバイトをして、養成所に通って……という感じで。学校に行くまえにお弁当屋さんのアルバイトに行って、そのまま大学に行って終わったらレッスン。ふつうに歩いているとレッスンの時間に間に合わないので、ダッシュで短大の最寄駅まで走って、電車を降りたあとも駅から養成所までダッシュで駆けつけて、ハァハァしながらレッスンを受けていました。いま思うとすごいパワーがあったんだなって思うのですが(笑)、とにかくレッスンが大好きだったんですね。
――声優への道が開き始めたのはいつ頃から?
稲村 ある日マネージャーさんが「声優のお仕事もやってみない?」って声をかけてくださったんです。私の電話での声とかを聞いているうちに、私が声優に向いているかもしれないと思ったらしくて。私はそのころ声優についてぜんぜん詳しくなかったのですが、「新しい機会を与えてもらうことで、何か新しいものが見つかるかもしれない」と思って、声優に挑戦してみることにしたんです。
――最初に演じた役は?
稲村 テレビアニメ『WOLF’S
RAIN』(2003年)のミュウですね。別の役でオーディションを受けたのですが、「ミュウをやってみない?」ということで役をいただいたんです。
――それまで声優としての修行は?
稲村 まったくしたことがありませんでしたね。役柄が決まってから収録までに半年くらい間があったので、養成所の先生にある程度声優に対する知識を教えていただいてアフレコ現場に臨んだのですが、ブースの扉が閉まった瞬間に空気がぴたっと止まる感覚があって、「私、どうしたらいいんだろう」って一気に緊張したのを覚えています。ミュウで苦労したのは「ウフフフフ」という笑いかたです。日常生活で、「アハハハ」と笑うことはあっても「ウフフフフ」と笑うことは滅多にないので、どうしたらいいのか悩んでしまったんですね。最終的には翌週の収録まで練習してくることになったのですが、ひたすら家で練習していると、母親から気持ち悪がられたりしました(笑)。でも、その後私の演じる役はなぜか「ウフフフフ」って笑う役が多くて(笑)。「ウフフフフ」は私が最初に遭遇した壁でしたが、とても勉強になりました。大きなトラウマにもなりましたけど(笑)。
――「ウフフフフ」で得たものは大きかったと(笑)。
稲村 そのほかにも、『WOLF’S
RAIN』ではアニメならでは表現方法というものを学びましたね。たとえば、アニメだとキャラが振り向くだけでも「うっ」とか言いますし、走ることで「はっはっはっはっ」という息を入れたりしますよね。ドラマだとそういう表現はしないので、『WOLF’S
RAIN』の現場では、何が違うのか照らし合わせる作業をしていました。
|
●演技の幅を広げてくれる役柄に惹かれる |
稲村 たくさんありますけど、静かなタイプの役柄だと『こいこい7』(2005年)の蝶野オトメですね。蝶野オトメはロボットで、感情を込めずにしゃべる役なのですが、ちょっとでも感情が籠ると「感情を抜いてください」って言われるような役でした。とにかくオトメは淡々と無表情にしゃべらないといけないんだということで、アフレコが始まる3分くらいまえになると、「すみません、静かになります」って言ってテンションを下げて収録に臨みました。
あとは、『ジンギ・エクステンド』(2005年)の柊赤緒。『ジンギ・エクステンド』は私にとっても初めてのアクションもので、衝撃を受けてぶっ飛ばされたりとか、首を絞められて唸ったりとか(笑)、いままで自分がやったことのない表現に取り組んだ役柄でしたね。さすがに家で「キャーッ!」という悲鳴を上げる練習はできないので、事務所の録音室で練習をしていました。録音室の壁にぶつかって、「痛いときにはこういう表現になるのか」とか試してみたり。
――それはすごい(笑)。演技の幅を広げてくれる役柄が印象に残っているみたいですね。
稲村 そうですね。いままでにない表現が求められる役だと、「どう表現したらいいんだろう?」ということで、やはり最初は壁にぶつかるんですね。それで試行錯誤して少しずつ演技の幅を広げていく過程が楽しいですね。蝶野オトメにしても柊赤緒にしても、ちょうどレッスンで先生にいろいろと叩き込まれていた時期で、「気持でぶつかりなさい」って言われていた時期と重なることもあり、とても印象に残っています。
――それでは最後に、今後に向けての抱負を教えてください。
稲村 はじめ声優というのは、アニメに声を当てたりナレーションを入れたりするお仕事だと思っていたんです。それがいざ飛び込んでみると、ラジオのパーソナリティーだったり、歌を歌ったりいろいろと発信できる場所がある。「なんて素敵な職業なんだろう!」って思いました(笑)。自分が発信したものに対してファンの方に応援していただけるのはすごくうれしいことです。いろいろなキャラクターを演じられるし、いろんな方とお話しもできる。声優という仕事に対しては、「たくさんの出会いをありがとう」という感謝の気持ちでいっぱいです。これからも、たくさんの出会いがあって、いろんな役を演じていけたらいいなと思っています。
|
取材余話 |
ご存じのファンの方も多いと思うが、稲村さんは絵を描くのがものすごく好きで、オリジナルキャラを30体くらい作っているという。
「ぽかぽか村という村がありまして、プリン君というキャラをメインにして、食べ物だったり、ロボットだったりいろんなキャラがいるんですよ。もともとプリン君は中学3年生のときに生まれたキャラで、授業中に“プリン食べたい、プリン食べたい”って落書きをしていて、“これって目をつけたらかわいいんじゃないかしら?”ということで生まれたキャラなんです。以降、いまに至るまでキャラがどんどん追加されているのですが、だいたい食べ物キャラは“食べたい”って思ったときに生まれていますね(笑)。いちご大福ちゃんとか、くりマロンとか」(稲村)
キャラクターグッズが作りたくなって、色画用紙でしおりを作ったりしたこともあるらしい。ついには、稲村さんが出演したラジオ番組で、ぽかぽか村の世界を舞台にしたドラマまで放送されたとか。そのときはシナリオも稲村さん自身で手掛けたというから驚きだ。そして、この取材のご縁ということで、稲村さんがオリジナルキャラを作ってくれました。彼の名は“えくぼ君! Xbox
360をイメージしたキャラです。
|
|
|
▲ファミ通ドットコムのための稲村さんが描いてくれた新キャラ“えくぼ君”。「ゲームを遊んだみんなが百万ドルの笑顔になることからついた名前です。エンターテイナーのえくぼ君は世界中の人にXbox 360の楽しさやゲームの楽しさを広げていくのが役目o(^-^)o」(稲村)とのこと。マイクロソフトさん、Xbox 360のプロモーションキャラにぜひ!! |
|
|
|
▲せっかくなので、稲村さん描くぽかぽか村のキャラたちを紹介! こちらは主人公のプリン君。かわいい〜っ。 |
|
|
|
▲シメじぃ。いかにも好々爺といった雰囲気です。 |
|
|
|
▲そして、ぽかぽか村の住人たち。 |
photograh:Daisuke Komori
エンジェル・ボイス アゲインの関連記事
- 福井裕佳梨:とにかく自信を持って演じるように…… - 更新日時:2009年5月11日
- 井口裕香:20歳の目標はリミッターを外すこと - 更新日時:2009年4月28日
- 清水香里:大好きな演技のために毎日が勉強 - 更新日時:2009年2月10日
- 加藤英美里:これ以上はないというくらいの夢を実現しています - 更新日時:2008年12月25日
- 中島愛:運命を感じた、ランカ・リーとの出会い - 更新日時:2008年10月29日
- 稲村優奈:たくさんの出会いをくれた声優にありがとう - 更新日時:2008年8月28日
- 遠藤綾:声優というお仕事はその役になりきるということ - 更新日時:2008年7月10日
- ゆかな: 生まれてきたことの爪痕を残すために - 更新日時:2008年6月16日
- 伊瀬茉莉也:思い描いた夢の道筋の実現に向けて - 更新日時:2008年4月6日
- 仁後真耶子:「うっうー」で掴んだ、『アイドルマスター』のやよい - 更新日時:2008年3月13日
特別企画・連載
カードを集めて、オンラインバトルに勝利せよ!『ガンダムクロニクルバトライン』!
本作は、プレイ料金無料のオンラインカードゲーム。ガンダムやザクなどの“メカニクス”に、アムロやシャアなどの“パイロット”、戦略にひと味加える“カスタム”の3種類のカードを組み合わせて戦う。そんな本作が、大規模なアップデートとキャンペーンにより、大幅にリニューアル。新規プレイヤーもグッと一気に遊びやすくなった、新生バトラインをご紹介しよう。
オレがストリートのオキテを教えてやるぜ!「50 Cent ブラッド・オン・ザ・サンド」!
実在するアメリカの超人気ラッパー“50 Cent”が、灼熱の地でギャングを相手に大暴れ!そんな前代未聞の設定のハチャメチャなシューティングがいよいよ登場するぞ。いくら強面のギャングスタ・アーティストとはいえ、本物のギャングを相手に生きて帰れるのか?そんな心配はご無用。ストリートで学んだケンカ術とガンさばきで、真にタフな男はどちらなのかを思い知らせてやるのだ!
1980年代の夏休みがPSPで蘇る!「ぼくのなつやすみ4」!
夏休みを自由気ままに過ごせる人気アドベンチャーゲーム『ぼくのなつやすみ』。その人気シリーズ最新作が、PSPで登場するぞ。本作の舞台は、照りつける太陽と澄んだ海の広がる、1985年ごろの瀬戸内海。登場する5つの島と3つの海で、新たな夏休みが描かれるのだ。もちろん、新しい遊びが多数加わって夏休みにできることが大増量。そんなボリュームたっぷりの本作の魅力に迫る!!
いま、Xbox 360に魅力的なキャラが集う!「We Support Xbox 360!」第2回更新!
2009年6月2日〜4日(現地時間)、アメリカ・ロサンゼルスで開催された世界最大規模のゲームイベントE3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)。E3の前日には“Xbox 360 E309 Media Briefing”が開催され、数々の新情報が明らかにされた。ここでは、E3でお披露目されたXbox 360向けの新タイトルを紹介していこう。
見た目とは裏腹な骨太ダンジョンRPG!「剣と魔法と学園モノ。2」!
かわいらしいキャラクターたちが、学園を舞台にさまざまなクエストをこなしながら交友を深めていく『剣と魔法と学園モノ。2』。本作のキモは、迷宮探索。つぎつぎと襲い来るモンスターを打ち倒し、迷宮に張り巡らされたワナの数々を潜り抜け、クエストをクリアーしよう。今回は、そんな本作の魅力をお届けしていく。
本格交渉アドベンチャーノベルの魅力に迫る!『銃声とダイヤモンド』!
『弟切草』や『かまいたちの夜』などの開発を手掛けた麻野一哉氏が本作の演出を監修。氏が描く、大人の世界に注目せよ!
この記事の個別URL
ソーシャルブックマーク
アニメニュース
- 更新日時:2009/05/28 11:40
『咲-Saki-』アニメスペシャルサイトにて壁紙のダウンロードがスタート
絶賛放送中のテレビアニメ『咲-Saki-』。魅力的な女の子たちが、真剣に麻雀に挑む姿が描かれ、麻雀好きはもちろん、麻雀をあまり知らないという人からも多大な注目を集めている作品だ。そんな『咲 -Saki-』のスペシャルサイトにて、“視聴者の皆様へ感謝の気持ちを込めて”壁紙のダウンロードがスタートした。
- 更新日時:2009/05/27 21:00
“TBSアニメフェスタ2009”が2009年8月22日に開催
TBSやBS-TBSにて放送中の人気アニメや、これから始まる新番組など、TBSアニメが大集結するイベント“TBSアニメフェスタ”。毎年恒例となった同イベントが、2009年8月22日、文京シビックホールにて開催される。
- 更新日時:2009/05/27 16:10
『ドラゴンボール改』のオープニング、エンディングテーマのCDが2ヵ月連続リリース!
全世界に多くのファンを持つテレビアニメ『ドラゴンボールZ』の放送開始20周年を記念し、2009年4月から放映が始まった『ドラゴンボール改』。最新デジタル技術で甦った本作は、オープニングテーマとエンディングテーマも新曲に生まれ変わっている。そんな新たなオープニングテーマ『Dragon Soul』のCDが2009年5月20日に、そしてエンディングテーマ『Yeah! Break! Care! Break!(ヤブレカブレ)』のCDが2009年6月24日に発売される。
- 更新日時:2009/05/26 16:45
角川グループ4社×pixiv イラストコンテスト開催決定!
- 更新日時:2009/05/18 19:30
追加アーティスト7組目はangela! “アニメロサマーライブ2009 -RE:BRIDGE-”
- 更新日時:2009/05/17 22:00
『異世界の聖機師物語』DVD&Blu-ray発売記念イベントで『天地無用!』とコラボ!?
- 更新日時:2009/05/15 11:00
『うみねこのなく頃に』の世界を盛り上げる“大人キャラ”のキャスティングが判明
- 更新日時:2009/05/14 11:00
『鏡音リン・レン』の人気曲を、下田麻美がみずからカバー!? CD『Prism』の制作秘話を下田麻美に直撃インタビュー












