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2008年、元気に暴れ回る平野綾にインタビュー

2008/6/20

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●アニメ、ゲーム、歌と大活躍中の平野 綾に直撃

 

 『涼宮ハルヒの憂鬱』の涼宮ハルヒ役や、『らき☆すた』の泉こなた役など、数多くの作品で主人公やヒロインなどを演じ、いまもっとも注目されている声優のひとりと言えるほどの活躍を見せる平野 綾。2008年の第2回声優アワードでは、主演女優賞と歌唱賞をダブル受賞。2008年7月16日には待望のファーストアルバムのリリースが予定されているなど、さらにその勢いは増すばかりだ。そんな彼女に、ファミ通.comではインタビューを敢行。アニメ、ゲーム、歌とさまざまな場所で活躍する彼女の、現在を語ってもらった。

 

平野

’87年10月8日生まれ。’98年に東京児童劇団に入団し、テレビドラマやCMなどに出演。2002年に声優デビューを果たすと、2006年にはテレビアニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』の涼宮ハルヒ役で大ブレイク。2007年10月から12月にかけて、3ヵ月連続でシングルをリリースするなど、歌手としての活動も精力的にこなしている。


 

平野 綾

 

――2008年は、アニメでもいろいろなキャラクターを演じられていますよね。『二十面相の娘』で演じられているキャラクターは非常に静かな雰囲気の、いままでの平野さんにはないようなキャラクターですが?

 

平野(以下、平野) 静かな強さがあるキャラクターですよね。難しいなぁ、と思いながら演じています(笑)。毎回新しい発見のあるキャラクターです。

 

――感情を静かに上げたり下げたりするキャラクターなので、本当に難しそうですよね。

 

平野 基本ラインを崩せないんです。起伏があっちゃいけないというか、(起伏が)あったとしても、静かにやらなくちゃいけないので、すごく難しいですね。監督や音響監督からは私の声について「ちょっとでもニュアンスを変えたり、表現の方法を変えるとすぐ声に出ちゃうから、自分が思っているよりももっと抑えないと」と言われたんです。実際、オンエアで聴いてみると、まだまだ抑え足りなかったな、というところもあるし、逆にもうちょっと出せばよかったな、というところもあって。あとは、セリフの中で時代を匂わせなければいけない、というテーマが最初からありましたね。『二十面相の娘』は、昭和30年代のお話なので、収録が始まるときに音響監督さんが”昭和30年代の日本”みたいな本を持ってきてくださったんです。その本をすごく読み込んで、戦争が終わってどんどん復興していくときの、人々のパワーが集中している感じをキャラクターの中に込めていく、ということをテーマのひとつにして演じています。

 

――”時代を匂わせる”というのは、演技として、どう表現されているんでしょう?

 

平野 細かいところなんですけど、たとえば”映画”という言葉のアクセントを”え”の部分につけるとか、その当時の正しい発音やイントネーションを聞いて微妙なところを変えているんです。私の場合は、セリフの語尾を丁寧に置くようにというアドバイスを受けました。語尾を言い切ってしまって自分の意見をハッキリ主張する子になると、現代の女の子の口調に聞こえてしまうので、語尾をキレイにおとなしく置くように、ということを注意して演じていますね。はっきり言って、いままで時代のことまで意識したことがなかったので、甘かったな、と思いました。それもこの作品で大きく学んだことです。

 

――いろいろと、神経を張り巡らせなければいけない難しい役どころのようですね。

 

平野 だから、チコを演じているあいだは、ほかの役ができないんですよ。まるっきり変えなきゃいけないので。『二十面相の娘』は、外画の方もすごく多い現場なのでアニメっぽい表現をすると、すごく浮いちゃうんです。その微妙なさじ加減をかんじていただければと思います。

 

――でも、それは勉強になりそうですね。

 

平野 すごく勉強になります。リアクションひとつでこんなに違うんだ、と思い知らされますね。私は、外画をまだ1回しかやったことがなくて、そのときは本当にカルチャーショックだったんですよ(笑)。その場でわからなくてもオンエアされて音が乗ったときに違って聴こえたりすることもあるので、すごく耳を澄ませて、いい耳を持たなきゃダメだな、と思いました。”聴く耳”って大切なんだな、って。

 

――耳ですか。

 

平野 耳です。やっぱり、まえの人のセリフをちゃんと聴いていないと、同じトーンでしゃべっていることにならないんですよ。同じ空間でしゃべっている雰囲気が出ないんですよね。そこはいい耳を養って、演技をするときに活かせればと思います。

 

『メモリーズオフ6〜トライアングル・ウェーブ〜』キャラクターソング


平野綾

 

――ゲームでは、『メモリーズオフ6〜トライアングル・ウェーブ〜』のキャラクター・箱崎智紗を演じられていますよね。今回はキャラクターソングも歌われるそうですが、どんな曲なんですか?

 

平野 『Mind Loop』というタイトルのとおり、ホントにループします(笑)。すごくメロディーが印象的で、サビのメロディーがずーっと頭の中をグルグル回っているんですよ。家で練習していたら、頭から離れなくなっちゃって、気づくとずっと歌っていたりとか(笑)。曲自体は、智紗の表面上のかわいらしさとは違った部分が歌の中で表現されていて、「きっと心の中ではこんな葛藤があったりするんだろうなぁ」ということが感じられる曲になっていると思います。

 

――キャラクターソングを歌うときは、基本的にはキャラクターを演じて歌われるんですか?

 

平野 そうですね。今回は「本人のままでいいですよ」って言われたんですけれども(笑)、そのまま歌うとけっこう声が大人っぽくというか、太くなってしまうので気をつけて智紗っぽく歌ったつもりです。

 

――キャラクターになりきって歌うというのは、どんな感覚なんですか?

 

平野 おもしろいです。平野綾として歌うときより、ニュアンスをつけやすかったりするので、やっていて楽しいです。詞に感情を乗っけやすかったりしますし。

 

――へぇ〜、気持ち自体は込めやすくなるんですね。歌っていて、ちょっとウルッときたりすることもあるんですか?

 

平野 集中していると、そういうこともあります。パートごとに分けて収録するのではなくて、一気に流れで収録するときは、すっごく入り込んでしまって感情優先になっちゃうこともありますね。あとで聴いてみると音がぜんぜんはずれてるじゃんって(笑)。でも、今回はちゃんと冷静に歌っています(笑)。
 

 

ファーストアルバム『RIOT GIRL』


 

平野綾

 

――ついにファーストアルバムのリリースが決定しましたね。リリースが決まったときの心境というのは、どんなものだったんですか?

 

平野 「やっとかー」というのが、本音なんですけど(笑)。”平野綾”としてデビューさせていただいてから2年以上経っているので、やっとちゃんとひとつの作品にまとまるな、という気持ちです。とにかくうれしかったですね。

 

――では、収録は気合十分で。

 

平野 けっこうバラエティーに富んだというか、すごく振り幅のあるアルバムになりそうなので、気合を入れて中途半端で終わらないようにレコーディングをしました。

 

――バラエティーに富んだアルバムなんですね。たしかに最初のころの曲と、いまの曲とでだいぶ雰囲気が変わってきていますからね。

 

平野 そうなんですよね。(シングルの)3枚目と4枚目のあいだが1年以上空いてしまったので、そこでいろいろな変化があって。

 

――2007年には3ヵ月連続リリースもありましたし。

 

平野 あれをやっているときはホントに必死で(笑)。3ヵ月連続って言っちゃったから、絶対遅れられなくなって、進行ギリギリでがんばっていたんですよ。あれが終わってから生バンドでライブをやることができて、ホントにここから始まっていくな、という気分でした。ブランクがあった分、「ここからリセットして再スタートだ」と思っていましたね。
 

――全14曲の中には、デビュー曲に当たる『Breakthrough』がアルバムバージョンとして新録で収録されているんですよね。

 

平野 アレンジされたことで、すごくおもしろくなっています! 最初に出した『Breakthrough』もけっこうかわいいんですけれども、「こういうかわいさや、カッコよさっていうのもあるんだな」と思える曲になりましたね。ライブでやったら、きっとみんな掛け声を入れてくれるんじゃないかな、と思っています。あと、詞を書かせていただいている曲が4曲あります。どの曲もコールや、ライブでの盛り上がりを意識して書きました。

 

――先日、新曲の『Unnamed world』がリリースされましたが、こちらはアルバムには?

 

平野 これは収録されないんですよ。ただ、カップリング曲は収録されます。

 

――『Unnamed world』のPVを観て、カッコイイな、と思ったんですよ。尖りすぎてもないし、丸くなりすぎてもないし。

 

平野 あの曲で、「歌が安定しましたね」って言われるようになったんですよ。難しい曲だったので必死に歌っていたから、あんまり自分の癖とかを入れられないというのもあったんですけど(笑)。でも、『Unnamed world』ですごく形になったな、と感じています。

 

――そうですよね。集大成……というとまだ早すぎる気がするんですけれども、いままでの曲の集大成という感じはしますよ。

 

平野 これまでやってきたことが、うまくまとまったな、と思っています。

 

――ちなみに、アルバムの聴きどころはどんなところになりますか?

 

平野 このアルバムは、すごいボリュームなんですよ。全部聴くとホントにお腹いっぱいになっちゃうぐらいの名曲ばかりだと思っています。いろいろなジャンルの曲が、ホントにいっぱいあります。歌いかたも曲によって変わっているんですけれども、私は声優なので、そういうおもしろさもあっていいのかな、と思っていて。あとは遊びの要素もけっこう入れてます。余裕な感じで「へっへへーい☆」って、楽しそうに歌っている雰囲気が出ればいいな、と思って歌っています。ホントに前のめりな歌がすごく多いので、つねに斜めってるみたいな(笑)。

 

――そんな曲を引っ提げてのライブとなると、相当たいへんそうですよね。

 

平野 ヤバイですよね(笑)。私、体力が保たないんじゃないかっていうぐらいすごいんですよ、ホントに。ライブに来てくださる皆さんも出番がすごく多いと思いますよ(笑)。”皆さんあっての”という曲がすごく多くなると思うので、そこは予習して覚えていただいて、いっしょに盛り上がれるとうれしいな、と思います。

 

――一体感のあるライブが期待できそうです。

 

平野 投げかけたら戻ってきてほしいな、という気持ちがあります。それをいつも頭に入れて歌詞や、ステージでのパフォーマンスなどを考えていますから。

 

――なるほど、ライブはツアーになるんですか?

 

平野 そうですね。秋から東名阪を回る予定です。

 

―― 一度聞いてみたいな、と思っていたことがあるんですが、平野さんは歌を出すときに、声優・平野綾と、アーティスト・平野綾を切り替えたりしているんですか?

 

平野 そこは、自分の中でもすごく大事なことだといつも思っています。声優をやっているんだったら、ホントなら歌を歌わなくていいはずなんですよね。キャラソンだったら、キャラクターとして演じて歌っているわけだからアリだと思うんです。だから、自分の中で”平野綾”として歌うときのことをどういう風に位置づければいいのかな、といつも考えています。いま感じているのは、”平野綾”を表現する上で、声優が主になるのは間違いないんですけれど、歌というものも平野綾”個人”を表現する方法としてあっていいんじゃないのかな、と思っています。最近は、演じた役柄だけではなくて、声優さん個人をフューチャーしていただくことがすごく多くなってきたと思うんです。そういう機会があったときに、私をいちばんわかりやすく知ってもらえる方法というのが、歌を歌うことなんだろうな、と。

 

――自分自身の表現方法のひとつとして、歌があると。

 

平野 そうですね。だから、”アーティスト”って言っちゃうと、またちょっと違うんですよ。それはまた別の顔になっちゃうので。

 

――なるほど。声優・平野綾の奥にいる平野綾個人の見せかたが、歌という方法になるわけですね。

 

平野 そう思っています。

 

――それでは、最後にファーストアルバム『RIOT GIRL』を期待してくれている、読者の皆さんにひと言メッセージをお願いします。

 

平野 お待たせしました! やっとアルバムが……若干、ベスト(アルバム)な雰囲気も漂ってはいるんですけど(笑)、デビュー当時の平野綾から、いま現在の平野綾まですごくわかっていただけるアルバムになっています。どれか1曲はお気に入りの曲が見つかると思うんです。いろいろなジャンルがあるから、好きな曲を見つけていただいて、毎日聴いて覚えていただけたらうれしいな、と思います。ぜひツアーにも来ていただければ!
 

平野綾

こちらがファーストアルバム『RIOT GIRL』のジャケット。CD購入時には、このジャケットを売り場で捜そう。

 

平野 綾ファーストアルバム
RIOT GIRL

発売日

2008年7月16日発売予定

価格

3000円[税込]

収録曲

01. LOVE★GUN
02. HERO
03. MonStAR
04. 明日のプリズム
05. Breakthrough(album Ver.)
06. 冒険でしょでしょ?
07. 曖昧スクリーム
08. ヨロコビの歌
09. Maybe I can’t good-bye
10. NEOPHILIA
11. Harmonia vita
12. For you
13. 星のカケラ
14. RIOT GIRL



※平野綾公式サイトはこちら
※ランティス公式サイト内『RIOT GIRL』特設ページはこちら
 

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