話題作の現場に突撃! 『劇場版「空の境界」』アフレコリポート!!
●幻の名作が豪華キャストでついに映像化!
2007年12月1日よりテアトル新宿にて順次レイトショー公開が予定されている、話題の映画『劇場版「空の境界」』。そのアフレコが、東京都内のあるスタジオで行われた。この映画は、『月姫』や『フェイト/ステイナイト』などでシナリオを担当した奈須きのこの小説を原作にした作品。映画化は難しいと言われていた原作小説が、ファンの声に応えてついに映画化されたのだ。そんな同作でメインキャストを務める5人が、アフレコを終えインタビューに応えてくれた。今回の作品は、とても個性的なキャラクターたちの織り成す物語だけに、どういった心がまえで演じたかは気になるところ。さっそく質問をぶつけてみたぞ!
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左上から藤村歩、田中理恵、本田貴子。前列に座るふたりが、左から鈴村健一と坂本真綾だ。 |
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変な顔でおどける鈴村健一。その顔に、思わず坂本真綾が笑ってしまったぞ。現場では終始笑いの絶えない、和やかなムードで収録が進んでいた。 |
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――今回の作品は、映像化は難しいといわれていた原作小説がファンの支持を得て映像化されたわけですが、まずはそれほどの人気を持つ作品に挑まれての感想をお聞かせください。
藤村 歩(以下、藤村) 私は、原作の小説を上下巻と読ませていただいて、ただのアクションではなく”命”そのものに深く考えさせられる作品だと思いました。私はあまり活字に慣れていないほうなので、初めは分厚い原作の小説を読めるかなと思っていたんですが、気づくと作品に引き込まれてしまってスラスラと最後まで読み進めることができました。その魅力が映画になってみなさんに伝わるといいなと思いながら演じました。
坂本真綾(以下、坂本) 原作が非常に人気のある作品で、満を持しての映像化です。オーディションに受かったときに、すごくたいへんな役を仰せつかったなと思って緊張しました。でも、7部作ということで、まだまださきは長いので、1作1作大切に演じていきたいなと思っています。
鈴村健一(以下、鈴村) じつは僕は、『月姫』という作品で志貴という役を演じさせていただいたことがあります。そのキャラクターは、風貌が黒桐幹也によく似ていてですね、「これは何かの運命なのかな?」と、思って収録に臨んでいました。でも、さっき裏で聞いたら「偶然です」って言われてしまいました(笑)。何の運命もないようです。めげずにがんばろうと思います。
本田貴子(以下、本田) まずは、素直に大作に参加できてとてもうれしいです。大作ということで、ファンの方も非常に多いと思いますので、プレッシャーとともに今後7部作がんばって生きたいと思います。
田中理恵(以下、田中) 原作が、1度読んだだけではすべてを理解するのがなかなか難しいほど内容の深い作品なので、非常に考えさせられる作品だな、という印象を受けました。劇場版で私が演じる役は”二重存在”と言って、ひとりは浮遊体のように魂だけがさまよっていて、もうひとりは病にふせっているという役です。とても難しい役たったのですが、必死でアフレコに挑ませていただきました。見ていただく方にも楽しんでいただけたらと思います。
――それぞれ演じた役の印象をうかがえますでしょうか。
藤村 今回の第1章では、鮮花は最後に謎を残すように少しだけしか登場しません。なので、原作を読ませていただいたイメージです。鮮花は、硬質で、すごく凛としている女の子だと思います。彼女は原作中で炎と相性がいい子らしく、アグレッシブな面も持っています。鋭く凛としていて清いと言うんでしょうか、そういったイメージで、私にはないものをたくさん持っている憧れの女の子です。7部作中で、そんな鮮花がいっぱい出てくれるといいなって思っています。
坂本 見た目にも和服に革ジャンを着ているようなミステリアスな雰囲気のある女の子なので、演じるほうとしても謎の部分が多かったです。式はもともとあまりしゃべる性格ではないんですが、第1章ではバトルシーンも多いうえに大事な部分は橙子さんが全部説明してくれるので、合いの手のように短いセリフをはさんでいくような感じでした。式というキャラクターは、何を考えているのか、どう思っているのかを見る人が想像するキャラクターだと思います。ですので、なるべく余計なことはしないでシンプルに演じようと心がけました。
鈴村 黒桐は、登場するキャラクターたちの中でいちばんふつうなキャラクターという位置づけだと思って演じています。ですが、他のキャラクターの視点から見ると、ふつうじゃないという感じですね。第1章に関しては、ほかの人たちが言えない一般的な意見を言うことでまわりに影響を与えているという印象を持ちました。何かを画策するという感じではなく、できるだけ素直に気持ちを伝えていきたいなと思っています。
本田 坂本さんもおっしゃっていたんですが、橙子はストーリーテラー的な面があって、今後もしゃべるシーンが多いと思います。ですので、私の持っている原作の小説は橙子のシーンに波線を引いたりして、すでに教科書のようになっています。本田貴子として、蒼崎橙子と戦っていかなければいけないというほど、覚悟のいる難しい役です。でも、負けないようにがんばっていきたいと思います。
田中 霧絵は病弱な女の子で、病弱なゆえに心まで弱ってしまっています。本編中に”自殺”ということがテーマとしてあるんですが、そこを考えながら見てくださる方に納得していただけるように演じました。霧絵は最後に式に救われるんですが、救われる形と言うのでしょうか、どういった意味で救われるのかを非常に考えさせられたキャラクターでした。
――本編の見所はズバリどこでしょうか。
藤村 もちろん自分のシーンは見ていただきたいのはもちろんですが、あえて全体のことをいわせていただきます。私はVTRに入っていた音楽がすごくステキだなと思いました。ちょっと怖い音楽もあったのですが、それがまた雰囲気を作っていて気持ちが作品に引き込まれる感じがしました。式のアクションシーンもとてもカッコいいので、そこも見てほしいと思います。バトルシーンで、瞳が輝く場面があるんです。それがすごくキレイで、式の全体の雰囲気もあるんですが、すごく美しいなと思いました。ビジュアルだけではなく、全体的に美しく仕上がっているので、そこをぜひ見てもらいたいです。
坂本 今回の作品は、作品全体のテーマがすごく重くて、トーンも作品をとおして暗めに描かれているんですが、その中で黒桐と式の会話のシーンが救いになっていると思います。戦っているときのカッコいい式もいたり、黙って何かを考えてるちょっとミステリアスな式もいたりするんですが、それとはまたちょっと違う”素”と言うんでしょうか、ふつうの部分が見えるのが黒桐との会話だなと、今日の第1章を収録して思いました。そのあたりを楽しみにしていただければと思います。
鈴村 僕は、冒頭のアイスクリームを買って式のマンションに行くシーンをぜひ見てもらいたいと思います。そのシーンは、全部録り終わったあとにもう1回録り直しちゃいました(笑)。と言うのも、最後のほうにある黒桐と式の会話のシーンで、それまでに僕らの距離って言うんでしょうか、それが縮まっていたように感じていたからなんです。演じていて、しだいに芝居の質が変わってきているかな、と思っていたところに監督を含めいろいろな人たちが「冒頭のシーンをもう一度やらない?」と言ってくれて、もう一度やり直しました。その甲斐あって、そのシーンがとてもスムーズにできました。自分でも楽しみなんですが、いい関係ができていることを劇場で見てもらいたいと思います。
本田 私も鈴村さんといっしょで、冒頭のシーンです。第三者ながら、「式と黒桐の雰囲気って、きっとこんな感じだ」というのがとてもよかったです。7部作のスタートとして、とてもいい入りかたじゃないかと思うので、今後を期待させるふたりの関係が少し垣間見えた感じがします。
田中 全体的に重いシーンが多くて、とくに自分が出ているシーンは胸が締め付けられる思いで演じていましたので、冒頭のシーンはとても印象に残っています。黒桐が式にアイスクリームを差し入れするシーンを見ながら、「男の人ってこういう気持ちでアイスクリーム買ってくるのか」って和んでしまいました。
――式と橙子は二面性を持つキャラクターですが、その演じ分けの苦労などはありますでしょうか。
坂本 じつは、1章にはまだもうひとりの式は登場していないんですが、少しだけですが2章の予告で演じました。1章の式のイメージは今日で固まったので、これからようやくもうひとりの”識”のことを考えられるなと思います。
本田 まだ役と戦っている段階なんです。原作者の方がどういった考えで”眼鏡を外すと人格が変わる”という設定にしたのかということを、これから私が捜していかなければいけないと思っています。ただ、いま現在私が考えているのは、うまく言えないんですが眼鏡を外した段階では何か目的を持とうと思っています。なので、眼鏡をかけているときはニュートラルではないんです。そういった考えで演じていきたいと思っています。
――二面性ということでみなさんにお聞きしたいのですが、日ごろ自分の二面性を意識するのはどういった瞬間ですか。
藤村 私には14歳離れた弟がいて、一時期母親代わりのようなことをした時期がありました。なので、弟の面倒を見ているときはすごく怖いお姉ちゃんになってしまいます。身内に見せる顔との二面性はあるかもしれないですね(笑)。
坂本 私は食べることがすごく好きなので、食べ物のことになると目の色が変わってしまうことでしょうか(笑)。今日、差し入れにお菓子をもらったんですが、その場でふたつ目に手を伸ばすことは気が引けてできなかったんです。なので、2個目を食べようと思ってこっそり取っておいたお菓子を、スタジオに置いてきてしまったことがじつはさっきからすごく気がかりなんです(笑)。
鈴村 僕は犬かな。犬を2匹飼っているんですが、その犬と話しているときはここでは言えない口調になってます(笑)。犬と遊んでいるときは親の顔になってますよ(笑)。
本田 私は、声とか表情とか態度とか、ふてぶてしいイメージがあるんですが、じつは誰よりも小心者なんです(笑)。いつも何かに怯えているような、そんな二面性を持っています。
田中 私も真綾ちゃんといっしょで、お腹が空くと人格が変わってしまうんです。本当に舌打ちするくらい機嫌が悪くなってしまって、野性に返ってしまうとでも言うんでしょうか(笑)。分け合う気持ちを忘れてしまうんです。なので、そうならないようにこまめにおやつを食べたりして気をつけています。
――突然ですが、ご自分の演じられたキャラクターが持つ特殊能力を実際に自分が持っていたら、何がしたいですか。
藤村 鮮花は燃やすことに関して突出しているので……メラ! みたいな感じでしょうか(笑)。燃えるゴミの日になるべくゴミが出ないように燃やしてあげようかな、なんて思います。
鈴村 幹也の捜す能力があれば、FBI捜査官とかになれますね(笑)。
本田 今日のストーリには出てこなかったんですが、原作に「私も箒があれば飛べるけど」といったニュアンスのセリフがあって、それがどうしても忘れられないんです。なので、飛びたいですね(笑)。
田中 ”二重存在”ってすごく便利だなって思います。ひとりはお仕事に行って、もうひとりは旅行とか美味しいもの食べたりできますよね。ひとりに戻れば仕事した人も「ああ、よかった」ってなれるんじゃないかと思います。
坂本 ”直死の魔眼”は何でも切れるので、切ってほしいものがあれば何でも切りますよ(笑)。
鈴村 野菜とかすごく美味しく切れるよね。野菜炒めとかすごく美味しく作れるんじゃない(笑)。
――式を動物にたとえると何になると思いますか。
藤村 野生であることは間違いないですね。猫がいちばん近いとは思うんですが、でもあまりにも特殊すぎて少し違うかなという気もします。私の中では”式”という動物になっているんです。1匹の美しい獣のような感じがしています。
坂本 私は、式は猫科だと思うんですが、もう少しどう猛なチーターのようなイメージでしょうか。
鈴村 二面性があるということで、ツートンカラーのマレーバクとかにしておきましょうか(笑)。
坂本 シマウマもあるね(笑)。
本田 ……難しいですね。
鈴村 真面目に考えるとドツボですよ。オカピかマレーバクで逃げておいたほうがいいですよ(笑)。
本田 じゃあ……オカピで(笑)。
田中 私はやっぱり猫ですかね。黒猫のようなイメージがあります。
――少し話は逸れますが、それぞれのキャラクターを実際に友だちや恋人に持つなら、どのキャラクターがいいでしょうか。
藤村 黒桐鮮花という名前のとおり幹也さんはお兄さんなので、幹也にはお兄さんという印象しかないんですね。さきほどみなさんが言っていましたが、幹也はとてもやさしいので、式とぜひうまくいってほしいと思っちゃいます。でも、もし式が男なら式を恋人にしたいですね。
坂本 黒桐はいい男だと思います。やさしいし、ふつうの人には難しい式を全部包み込んでいるあたりは、じつはすごい人なんじゃないかと思います。穏やかな感じで、実際にはなかなかいないようないい男ですよね。
鈴村 僕は式ですね。いま風に言えば”ツンデレ”でしょうか。最後のほうのふたりのシーンで、マンションでゴロゴロしているんですよ、式が。あれがかわいらしいですね。ビルとかを飛び越えちゃう女の子が、ゴロゴロしてるってかわいいなって思っちゃいました。なので、あまり戦いに行って強くなりすぎないでほしいですね、殺されちゃいそうなので(笑)。
本田 作中の橙子と式の関係もそうなんですが、私は式を観察していたいですね。いまの時代にはなかなかいないくらい不器用でかわいいので、私が友だちだったらからかったりとか、見守ってあげられる女友だちになりたいです。
田中 私は、黒桐くんに霧絵をイメージしたアイスクリームをお見舞いに買ってきてほしいです。霧絵も黒桐くんみたいな友だちがいればきっと救われたと思うので、アイスクリームをもらって喜ぶ霧絵の顔も見てみたいですね。
――最後に映画を期待して待っているファンに、メッセージをお願いします。
藤村 7部作ということで、原作のどのエピソードが出てくるのかにすごく期待しています。とても内容の深い作品なので、噛めば噛むほどアジが出ると思います。1度ならず2度、3度と見てもらえるような作品にしていきたいと思います。
坂本 劇場で公開される作品ですので、映像などのクオリティーもとても高くなっています。私も早く劇場で見てみたいです。作品中、セリフでは難しいことを言っているように感じるかもしれませんが、全体的な世界設定に統一感があるので見れば作品の中に包まれちゃうのではないかと思います。ぜひ、その感覚を体感してください。1章目を見れば、7部作全部見たくなりますよ。私も楽しみです。よろしくお願いします。
鈴村 初めに台本だけを読んだときは、活字のパワーが強くて作品全体が観念的な方向に寄っているのかなという印象を持ちました。しかし、実際にアフレコをしてみたり、映像を見ていく中で、かなりエンターテインメントしている部分が強い作品に仕上がっていると思いました。音楽であったり、トータルなイメージをとても大切に作っているのが伝わってきます。一見難しいことを言っているような気がするんですが、よく考えると当たり前のことを言っているということがわかると思うんです。理解しようと思って見るのではなく、感じようと思ってみてくれればスッと入ってくる作品になっていると思います。肩肘を張らず、気軽な気持ちで劇場に足を運んでもらいたいです。
本田 今回の作品は、原作の雰囲気をそのままに、見事に映像化されると思います。私もとても楽しみにしてるので、みなさんといっしょに公開を待ちたいと思います。
田中 霧絵は、冒頭でずっと笑っているシーンが多かったんです。音響監督に「劇場版なので笑い声をサラウンドでおもしろく使っていきたいと思う」と話されて、笑いだけでずっと演じてくださいとお願いされました。20カットくらい笑っていたシーンがあったんですが、それがどういった音響効果で使われるのかが楽しみです。みなさんも、劇場でどういった演出になるのか楽しみにしていてください。 |
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スタッフ |
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原作:奈須きのこ |
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キャスト(一部) | |
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キャラクター名 |
キャスト名 |
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両義 式 |
坂本真綾 |
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黒桐幹也 |
鈴村健一 |
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蒼崎橙子 |
本田貴子 |
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黒桐鮮花 |
藤村 歩 |
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巫条霧絵 |
田中理恵 |
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劇場版「空の境界」 第1章 俯瞰風景 |
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2007年12月1日よりテアトル新宿にて順次レイトショー公開 |
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『マクロスF(フロンティア)』の歌姫、ランカ・リーのブログが開設


