小林ゆうインタビュー:役作りにかける並々ならぬ情熱
エンジェル・ボイス アゲイン
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ファミ通Xbox 360(毎月30日発売)の人気コーナー、"エンジェル・ボイス アゲイン"がファミ通.comでスタート! 誌面の都合などから、本誌では泣く泣くカットせざるを得なかったコメントの数々を完全収録。声優さんの"声のお仕事"に対するこだわりぶりを聞きます。本日のゲストは小林ゆうさんです。 |
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小林ゆう |
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アニメ『魔法先生ネギま!』の桜咲刹那や『DAN DOH!!』の青葉弾道などで人気を博する。最近では『爆丸バトルブローラーズ』の主人公空操弾馬を担当。少年役を中心に、幅広い役柄をこなす。最新シングルとして、アニメ『セイントオクトーバー』の新エンディングテーマ"空のコトバ"(写真)が、コナミデジタルエンタテインメントより5月30日にリリース。価格1260円[税込]。 |
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●役柄を理解するためにはとにかく全力を尽くしたい
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――まずは、声のお仕事に携わるようになったきっかけから教えてください。
小林 もともと高校生のころは雑誌モデルをさせていただいていたんです。そのお仕事をしていたときに、ちょっとした演技指導をしていただいたのが、"お芝居"というものに興味を持つようになったきっかけですね。モデルももちろん、自分の体を使って表現するわけですが、お芝居には、より内面を鍛えていくという感覚があったんです。それでいちから演技というものを学んでみたいなあと思いまして、お芝居の勉強を始めました。
――思い立ったら吉日と、まい進することになった?
小林 はい(笑)。事務所に所属して、オーディションに初めて合格して授かった役が『魔法先生ネギま!』(2005年)の桜咲刹那になります。ただ、『魔法先生ネギま!』に関しては、最初にイベントやCDをリリースしたりしてアニメ化するまでに企画を1年間くらい暖めていたので、皆様に私の声を聴いていただいたのは、ゴルフアニメ『DAN DOH!!』(2004年)の主人公・青葉弾道が最初になりますね。
――いざ、念願のお芝居をしてみてどうでした?
小林 とにかく右も左もわからない状態で……。試行錯誤といいますか、失敗と発見の連続でした。もちろん、大事なことはお芝居の勉強をする場で教えてもらったわけですが、現場ではまた感じかたが違ってきますからね。収録は半年間だったのですが、寝ても弾道、覚めても弾道、夢の中でも弾道といった感じで、つねに弾道という役といっしょに過ごしていました。そのころはほかに仕事があまりなかったせいもあるのでしょうが、『DAN DOH!!』の収録がある金曜日を中心に、1週間が回っていましたね(笑)。
――かなりプレッシャーだった?
小林 はい。プレッシャーはありました。『DAN DOH!!』は、オーディションを受けさせていただくときに原作を拝見したのですが、マンガを読んであんなに泣いたのは初めて……っていうくらい号泣しちゃったんですね。夢を目指しているひたむきな少年に共感いたしました。だから、いざ弾道を演じさせていただけることになったときは、うれしいのと同時に主人公という大役を務めさせていただくことに身が引き締まる思いがしましたし、「弾道のよさをちゃんと表現できるんだろうか?」というところで、すごく悩みました。でも、それよりも弾道という役柄を演じさせていただけることが何よりもうれしかったので、「とにかくできることはなんでもやろう!」って思ったんです。それで、まずは弾道と同じようにゴルフを始めました。
――役作りのためにゴルフをしたのですか?
小林 はい。いくらスイングしても、球にまるで当たらないくらい下手でしたけれど(笑)。打ちっぱなしのゴルフ練習場に行って、弾道と同じように「スマイルショット!」って掛け声をかけてスイングをして、まわりの方にヘンな顔をされましたけど(笑)。それでも最初のころは、まわりのことを気にして小さな声で掛け声をかけていたのですが、役柄にのめり込んでいるうちに、だんだん声が大きくなっていきました。そんな私の下手さ加減をまわりの方が見るに見かねたようで、スイングのしかたとか、いろいろと教えてくださいました。
――役柄にのめり込むタイプなんですね。
小林 そうですね。小学校のまわりを散歩して、実際に男の子の観察させていただいたり……あやしいですね(笑)。近所のお子さんたちといっしょに遊ばせてもらったり。とにかくできることは全部やって、収録のときは何も気にしないで演技できるようにしたいって思っているんです。半年間の収録期間中は、『DAN DOH!!』のためだけに過ごしたようなものだったのですが、そこで身をもって体験したのは、全力で一生懸命やると、たとえそのときはムダだと思われるようなことでも、後になってみると役に立っていることが多い……ということです。たとえば、オーディションなどでとても緊張しているときでも、「あのとき一生懸命やったんだから……」と自分を支えてくれるんですね。後悔するのは苦手なので、とにかく全力を尽くしたいんです。
●魂を込めて役柄を演じることで、何かを感じてほしい
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――それで、役作りのためには努力を惜しまないんですね。
小林 役柄がやっていることを、つい私もやりたくなってしまうというのはあります(笑)。『魔法先生ネギま!』のときは、刹那と同じように剣道を始めたりしました。道場って不思議なところで、独特の雰囲気があるんです。剣道は子どもたちといっしょの場所で練習していたのですが、それまではふざけあったりしてお母さんに怒られていた子どもたちが、いざ道場に入るとものすごく引き締まった表情をする。まるで大人っぽくなっちゃうんです。"道場"という場の持っている力ってすごいなあって思いました。刹那は曲がったことが嫌いな、背筋のピンと伸びたキャラクターなのですが、私が道場に通うことで、刹那のバックボーンが少しだけわかったような気がしました。あくまで私なりの、勝手な解釈ではあるのですが……。
――キャラクターと同じ体験をすることで、内面からわかってくることが出てくるんですね。
小林 はい。あと、役作りに関しては両親もときどき協力してくれたりするんです。『MUSASHI-GUN道-』ではサルの役を担当することになったんですね。それで、「どうしたらサルをリアルに演じられるだろう」ということで、母といろいろと悩んでサル真似日本一の女性の方の演技を見て、勉強したんです。そのときに、「特技になるまでがんばりましょう!」と母に励まされて、いっしょに猛練習をしましたね。それでアフレコを重ねるごとに、サルの演技がリアルになってきたと監督さんをはじめとするスタッフの方に褒められて、「こんなに小林さんががんばっているんだったら、もっとセリフを増やしてあげよう」ということで、出番が増えたということもありました。
――けっこう英才教育なんですね(笑)。
小林 サルの練習中に母からは「そのサルだったら、お母さんでもできるわ」とか、「まだ特技と呼べない」とか言われました(笑)。でも、両親とも私の声優としての活動を応援してくれていて、とても喜んでくれているんですよ。私が出演しているアニメを正座して見ていてくれたり……。両親のサポートには本当に感謝しています。
――徐々に自分の思い描く演技ができ始めてきている?
小林 いえいえ、とんでもありません。自分では満足できたことが一度もなくって、いつも精一杯演じているだけ……という感じですね。「もっと役柄の魅力を引き出すために、いろいろなことができるハズ」って思います。もっともっと、がんばらないといけないですね。私が魂を込めて役柄を演じることで、皆様がキャラクターを気に入ってくださって、何かを感じていただけたら、それに勝る喜びはないです。
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